発がん性の危険がある添加物
【ペットフード販売士が徹底調査】アイムスの良い点・悪い点がひと目で分かる!成分・材料・本当の評価は?
アイムスは、アメリカの大手食品メーカー「マース」が手がけるドッグフード。
アイムスを推奨している動物病院もありますが、安全性や栄養バランスは良いのでしょうか?
そこで今回は、「アイムス 小粒・チキン(成犬・健康維持用)ドッグフード」の安全性や栄養面を徹底的に分析しました。
さっそく、分析結果をチェックしましょう!
【 総合評価 】
1 点
目 次
アイムスドッグフードの評価結果
犬のごはん塾では、ドッグフードの評価基準として「安全性」と「栄養バランス」を中心に評価しています。
【安全性の評価結果】では、愛犬が毎日安心して食べられるかをチェックし、【栄養バランスの評価結果】では、愛犬に必要な栄養がバランス良く含まれているか分析しています。
それでは、アイムス 小粒・チキン(成犬・健康維持用)の「安全性」と「栄養バランス」をチェックしましょう。
アイムスドッグフードの安全性
チェック項目 | 評価 |
---|---|
人工添加物 | ×使用 |
原料の品質 | ×不明 |
4Dミート | ×不明 |
副産物 | ×使用 |
主原料 | △チキンミール |
- 発がんの危険性がある添加物(BHA・BHT)が使用されている
- 原材料の品質(ヒューマングレードなど)の具体的な表示がない
- 主原料が副産物(チキンミール・家禽ミール)!
アイムスドッグフードのの栄養バランスの評価結果
※ベストな数値は健康な成犬の目安です
栄養素 | レベル |
---|---|
カロリー | 標準 |
タンパク質 | 標準 |
脂 質 | 標準 |
粗繊維 | 標準 |
ミネラル 他 | 標準 |
- タンパク源が副産物(チキンミール)や穀物
- 魚由来のオメガ3(EPA・DHA)の配合なし
- グルコサミン・乳酸菌の配合なし
さらに詳しい内容について、フードの安全性から見ていきましょう。
アイムス(小粒・チキン)ドッグフードの安全性の評価結果
アイムス( 小粒・チキン)ドッグフードの安全性
チェック項目 | 評価 |
---|---|
人工添加物 | ×使用 |
原料の品質 | ×不明 |
4Dミート | ×不明 |
副産物 | ×使用 |
主原料 | △チキンミール |
『安全性の基準』はこちら
添加物
無添加、自然由来の酸化防止剤のみ | |
添加物を使用(要注意の添加物以外) | |
要注意の添加物を使用 |
原料の品質
ヒューマングレード(人が食べられる品質)の表示あり | |
ヒューマングレードの表示なし(副産物不使用) | |
ヒューマングレードの表示なし(副産物使用) |
4Dミート(病気や死んだ家畜の肉)
不使用の表示あり(ヒューマングレード) | |
不使用の表示なし(副産物不使用) | |
不使用の表示なし(副産物使用) |
副産物(○○エキス・○○ミール)
不使用(ヒューマングレードの表示あり) | |
使用(使用した家畜の種類や部位が確認できる) | |
使用(使用した家畜の種類や部位が不明) |
主原料
肉か魚が50%以上、又は第1と第2原料が肉か魚 | |
第1原料が肉か魚で、第2原料は穀物 | |
第1原料が穀物(トウモロコシ、小麦、米) |
アイムスドッグフードの安全性は?
アイムスは、安全性を判断する5つのポイント(添加物・品質・4Dミート・副産物・主原料)をのすべてが最低評価をです。
それぞれの注意点を見ていきましょう。
●添加物
アイムスの原材料には、人工添加物のBHAを(ブチルヒドロキシアニソール)とBHTを(ジブチルヒドロキシトルエン)が酸化防止剤をとして使用されています。
- BHA(ブチルヒドロキシアニソール)
- BHT(ジブチルヒドロキシトルエン)
食用油やマーガリン、魚介冷凍品など一部の食品にも使用されていますが、動物実験では大量摂取すると発がんの危険性が確認されています。
また、BHTは皮膚炎や脱毛、体重低下などに悪影響を与える場合もあり、注意が必要です。
フードの劣化・酸化を防ぐ「酸化防止剤」は必要な場合もありますが、発がん性のあるBHA・BHTは体への影響が心配です・・
●原材料の品質(4Dミート・副産物)
安全なドッグフードを選ぶには、原材料の品質にも注意が必要です。
なぜなら、ドッグフードは人間の食品やウシやブタなどの家畜のエサより、安全基準が低いから。
ドッグフードは安全基準が最低なため、人間の食品で禁止されている4Dミート(病気・死亡した家畜)、家畜を丸ごと粉砕した副産物(○○ミール・〇〇オイルなど)といった粗悪な材料が使用されている場合があります。
そのため、4Dミートや副産物不使用の「ヒューマングレード」や「食品と同レベルの高品質な材料だけを使用」など、原材料の安全性が確認できるフードを選ぶことが大切です。
しかし、アイムスには「ヒューマングレード」などの品質に関する情報が一切ありません。
ただ、「良質な原料」がどのような品質なのか、具体的には書かれていません。
食品と同レベルの品質であれば、必ずアピールされると思いますが、「食品基準」や「ヒューマングレード」の表示は一切なし・・。
「良質」の基準がわからなため、原材料の安全性への不安が残ります。
●主原料
アイムスの主原料には、粗悪な材料である副産物(チキンミール、家禽(かきん)ミール)が使用されています。
このチキンミールや家禽ミールの原料には、4Dミート(死亡家畜)が使用されている可能性があります。
その理由は、つぎのとおりです。
●副産物とは?
副産物とは、食用に使用されない家畜の端切れ肉や内臓、血液、骨、ひづめ、羽などを丸ごと【加熱・乾燥・粉砕】の加工処理をされた食肉加工製品の1つ。
▼おもな副産物
チキンミール、チキンオイル、豚油脂、動物性油脂、肉骨粉(にくこっぷん)など
家畜の内臓や血液にも栄養が豊富に含まれているので、副産物への利用は悪いことではありません。
ただ、ドッグフードに使用される副産物には、人間用の食品には禁止されている「死亡した家畜(4Dミート)」が含まれている場合があります。
ですから4Dミートが原料の粗悪な副産物を避けるには、「ヒューマングレード」や「食品と同じ高品質な材料を使用」などの表示のあるフードを選ぶことが大切。
しかし、アイムスは「ヒューマングレード」などの原材料に関する情報がないため、4Dミートが原料の副産物(チキンミール・家禽ミール)が使用されている可能性があります。
食品と同レベルの高品質な材料が使用されているなら、必ずその点がアピールされているはず!
その表示がないものは、安全性に不安が残ります
対応年齢や酸化防止対策、価格について
対応年齢・酸化防止対策など
フードの対応年齢 | 成犬用 |
酸化防止剤 | BHA・BHT、クエン酸 |
穀物 | トウモロコシ、小麦 |
原産国 | ドイツ |
価格(1袋/1.2kg) | 708円(税込) |
内容量の種類 | 1.2kg・2.6kg・5kg・8kg・12kg |
購入方法 | 公式サイト |
※Amazon参考価格
コスパ・種類が豊富なのは良いが・・
アイムスは、「子いぬ用」「成犬用」「シニア用」の年齢別に、「健康維持」「体重管理」「健康サポート」「健康ケア」など、目的に応じたさまざまな種類のドッグフードがあります。
また、「アイムス 小粒・チキン(成犬・健康維持用)ドッグフード」は、1kgあたり約600円とお手頃価格。
ただ、どの種類のフードも発がん性の危険があるBHA・BHTが酸化防止剤で使用されています。
さらに、粗悪な材料である副産物(チキンミール、家禽(かきん)ミール、ラムミール)や犬が消化しにくい穀物が多いなど、気になる点ばかり・・。
種類が多くコスパも良いですが、愛犬にはおすすめできません。
アイムスドッグフードの大きさ・匂い・味について
【実際に私が食べてみた感想】
●におい
袋を開けた瞬間から、ドッグフード特有の少し酸っぱい肉のにおいが強く感じられます
●味
お肉の風味が濃く、苦味はまったくありません
●質感・硬さ
少しかため、しっかり噛まないと砕けません
アイムスドッグフードの原材料
危険な材料を赤色、良い材料を緑色でチェックしています。
肉類(チキンミール、家禽ミール)、とうもろこし、小麦、動物性油脂、乾燥ビートパルプ、家禽エキス、乾燥卵、STTP(トリポリリン酸塩)、ひまわり油、フラクトオリゴ糖、ビタミン類(A、B1、B2、B6、B12、D3、E、コリン、ナイアシン、パントテン酸、ビオチン、葉酸)、ミネラル類(亜鉛、カリウム、クロライド、セレン、銅、ナトリウム、マンガン、ヨウ素)、酸化防止剤(BHA、BHT、クエン酸)
主原料のチキンミールと家禽ミール、動物性油脂、家禽エキスはすべて、粗悪な材料である副産物です。
これらの原料には、4Dミート(病気・死亡家畜)が使用されている恐れがあります。
また、発がん性が疑われる人工添加物のBHA・BHTが酸化防止剤に使用されています。
アイムスの健康効果は?
アイムス 小粒・チキンのドッグフードには、「実感できる毎日の健康」として、皮膚や毛並み、消化吸収、体重維持などの健康ケアに配慮しているとされています。
アイムスの健康ケアとは・・
ひまわり油、卵・・皮膚・毛並みの健康維持
フラクトオリゴ糖、ビートパルプ・・消化吸収・健康な便
ビタミンE・・免疫力維持
●魚由来のオメガ3が配合されていない
犬の皮膚や毛並みの健康には、2つの油(オメガ6・オメガ3)が欠かせません。
アイムスは、オメガ6をひまわり油からオメガ3を卵から補うことで、毛並みや皮膚の健康をサポートするとされています。
ただ、オメガ3が豊富に含まれる食材は、魚の油や亜麻仁油、えごま油です。
肌荒れや毛艶の改善には、これらの食材のほうが効果を期待できますが、残念ながらアイムスには1つも含まれていません。
●乳酸菌の配合なし
アイムスは消化吸収や健康なうんちのために、オリゴ糖やビートパルプが使用されています。
フラクトオリゴ糖は善玉菌の働きを活発にして、腸内環境を改善。
また、ビートパルプ(サトウダイコンの絞りカス)も食物繊維が豊富なため、うんちのかさを増やしたり腸に刺激を与えて腸内環境を整えます。
ただ、ビートパルプは低コストなうえ、フードのカサを増やす効果があります。
アイムスの原材料には、食物繊維が豊富なトウモロコシや小麦も含まれているので、さらにビートパルプで繊維量を増やす必要があるのかが、疑問です・・。
つづいて、栄養バランスについて見ていきましょう。
アイムスドッグフードの栄養バランスは?
アイムス 小粒・チキン(成犬・健康維持用)ドッグフードのパッケージには、下記の成分表が表示されています。
代謝エネルギー:377kcal/100g
犬のごはん塾では上記の成分表は使わず、ドッグフードに含まれる水分を差し引いた乾燥重量で栄養バランスをチェックします。
なぜならドッグフードに含まれる水分量は製品ごとにちがうから。そのため水分を抜いた乾燥重量で栄養バランスを確認するほうが、他のドッグフードとのちがいが分かりやすくなるからです。
ちなみに乾燥重量はパッケージに記載されている成分表をもとに、下記の計算式で割り出します。
乾燥重量=栄養素の値÷(100-フードの水分量)×100
アイムス 小粒・チキン(成犬・健康維持用)の乾燥重量の値を見てみましょう。
アイムス 小粒・チキンドッグフードの乾燥重量の成分値
- 粗タンパク質:26.7%
- 脂質:13.9%
- 粗繊維:4.4%
- オメガ6:3.2%
- オメガ3:0.33%
上記の値を「犬のごはん塾が示す栄養バランスの基準」にそって評価すると、下記のような評価結果となります。
アイムスドッグフードのの栄養バランスの評価結果
※ベストな数値は健康な成犬の目安です
栄養素 | レベル |
---|---|
カロリー | 標準 |
タンパク質 | 標準 |
脂 質 | 標準 |
粗繊維 | 標準 |
ミネラル 他 | 標準 |
『栄養バランスの基準』はこちら
カロリー(100gあたり)
- 低い
- 340kcal未満
- やや低い
- 340~360kcal未満
- 標準
- 360~380 kcal未満
- やや高い
- 380~400kcal未満
- 高い
- 400kcal以上
タンパク質
- 低い
- 22%未満
- やや低い
- 22~24%未満
- 標準
- 24~27%未満
- やや高い
- 27~29%未満
- 高い
- 29%以上
脂質
- 低い
- 10%未満
- やや低い
- 10~12%未満
- 標準
- 12~15%未満
- やや高い
- 15~17%未満
- 高い
- 17%以上
カルシウム
- 低い
- 0.7%未満
- やや低い
- 0.7~1.0%未満
- 標準
- 1.0~1.8%以内
- やや高い
- 1.8~2.2%未満
- 高い
- 2.2%以上
リン
- 低い
- 0.8%未満
- やや低い
- 0.8~1.0%未満
- 標準
- 1.0~1.6%以内
- やや高い
- 1.6~1.8%未満
- 高い
- 1.8%以上
カルシウム:リン比
- 適正値
- 1:1~2:1
粗繊維
- 低い
- 1.5%未満
- やや低い
- 1.5~3%未満
- 標準
- 3~4.5%未満
- やや高い
- 4.5~6%未満
- 高い
- 6%以上
ナトリウム
- 低い
- 0.1%未満
- やや低い
- 0.1~0.3%未満
- 標準
- 0.3~0.5%未満
- やや高い
- 0.5~0.7%未満
- 高い
- 0.7%以上
マグネシウム
- 低い
- 0.06%未満
- 標準
- 0.06~0.11%未満
- 高い
- 0.11%以上
- タンパク源が副産物(チキンミール)や穀物
- 魚由来のオメガ3(EPA・DHA)の配合なし
- グルコサミン・乳酸菌の配合なし
栄養面のポイントを詳しく見ていきましょう。
肉・魚由来の良質なタンパク質が少ない
アイムスに含まれるタンパク質の割合は、市販のドッグフードの平均レベルですが、「良質なタンパク質」が少ないように感じられます。
●良質なタンパク質とは?
良質なタンパク質とは、犬の体に欠かせない10種の「必須アミノ酸」を含んだタンパク質のこと。
必須アミノ酸を10種類すべて含む食材は、肉と魚です。
一方、小麦や大豆などには必須アミノ酸が多くて7~8種類しか含まれていません。
アイムスは、主原料が粗悪な原料の副産物(チキンミール、家禽ミール)で、つぎに多く配合されているのはトウモロコシと小麦です。
鶏肉や鮭などの動物性食材そのものが使用されていないため、良質なタンパク質を十分に摂取できません。
魚由来のオメガ3(EPA・DHA)の配合なし
アイムスは、「健やかな皮膚と輝く毛並み」のために、オメガ6が含まれるひまわり油とオメガ3が摂取できる卵が使用されています。
ただ、オメガ3が豊富に含まれる亜麻仁油やえごま油、魚の油は一切含まれていません。
とくに魚由来のオメガ3には、強力な抗炎症作用のEPAが豊富。肌荒れや毛のパサつきの改善をサポートします。
「健やかな皮膚と輝く毛並み」のためには、魚由来のオメガ3も配合してほしかったです。
グルコサミン・コンドロイチンの配合なし
犬は足腰の関節に負担がかかりやすく、とくに小型犬は膝のお皿が関節のくぼみから外れる「膝蓋骨脱臼(しつがいこつだっきゅう・パテラ)」を起こしやすいです。
しかし、アイムスには軟骨成分のグルコサミンやコンドロイチンなど、関節ケアの有効成分は配合されていません。
まとめ
アイムスは、「獣医師の知見に基づいて開発された」ドッグフードですが、その中身は発がん性の疑いがある人工添加物が使用されていたり、原材料の安全性が具体的に表示されていないなど不安な点が目に付きます。
アメリカの大手食品メーカー「マース」が製造元のため、アイムスを推奨している動物病院もありますが、分析結果からは愛犬にはおすすめできません。
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