ナチュラルチョイスは危険な添加物不使用、原材料は厳しい検査基準をクリアしたものだけなど、安全性に配慮したドッグフードです
【ペットフード販売士が徹底調査】ナチュラルチョイスの良い点・悪い点がひと目で分かる!成分・材料・本当の評価は?
90年以上にわたり、世界中で支持されてきたニュートロの定番ドッグフード「ナチュラルチョイス」。
今回は、「ナチュラルチョイス 小型犬・成犬用(チキン&玄米)ドッグフード」の安全性や栄養面を細かくチェックしていきます。
【 総合評価 】
3 点
目 次
ナチュラルチョイスドッグフードの評価結果
犬のごはん塾では、ドッグフードの評価基準として「安全性」と「栄養バランス」を中心に評価しています。
【安全性の評価結果】では、愛犬が毎日安心して食べられるかをチェックし、【栄養バランスの評価結果】では、愛犬に必要な栄養がバランス良く含まれているか分析しています。
それでは、ナチュラルチョイス 小型犬・成犬用(チキン&玄米)の「安全性」と「栄養バランス」をチェックしましょう。
ナチュラルチョイスドッグフードの安全性
チェック項目 | 評価 |
---|---|
人工添加物 | ◎不使用 |
原料の品質 | ○ |
4Dミート | ◎不使用 |
副産物 | ◎不使用 |
主原料 | ◎チキン |
- 着色料や保存料などの人工添加物不使用
- 原材料は厳しい品質基準をクリアしたものだけ
- 主原料は高タンパク低脂肪の鶏肉
→ 『ナチュラルチョイス(チキン&玄米)の安全性』を詳しく見る
ナチュラルチョイスドッグフードの栄養バランスの評価結果
※ベストな数値は健康な成犬の目安です
栄養素 | レベル |
---|---|
カロリー | 標準 |
タンパク質 | 標準 |
脂 質 | やや高め |
粗繊維 | 標準 |
ミネラル 他 | 標準 |
- 筋肉や骨に欠かせない「必須アミノ酸」を摂取できる
- 毛や皮膚を健康にするオメガ3(亜麻仁)配合
- 軟骨成分のグルコサミン・コンドロイチンが含まれていない
→ 『ナチュラルチョイス(チキン&玄米)の栄養バランス』を詳しく見る
それでは、さらに詳しい内容について安全性から見ていきましょう。
ナチュラルチョイスドッグフードの安全性の評価結果
ナチュラルチョイスドッグフードの安全性
チェック項目 | 評価 |
---|---|
人工添加物 | ◎不使用 |
原料の品質 | ○ |
4Dミート | ◎不使用 |
副産物 | ◎不使用 |
主原料 | ◎チキン |
『安全性の基準』はこちら
添加物
無添加、自然由来の酸化防止剤のみ | |
添加物を使用(要注意の添加物以外) | |
要注意の添加物を使用 |
原料の品質
ヒューマングレード(人が食べられる品質)の表示あり | |
ヒューマングレードの表示なし(副産物不使用) | |
ヒューマングレードの表示なし(副産物使用) |
4Dミート(病気や死んだ家畜の肉)
不使用の表示あり(ヒューマングレード) | |
不使用の表示なし(副産物不使用) | |
不使用の表示なし(副産物使用) |
副産物(○○エキス・○○ミール)
不使用(ヒューマングレードの表示あり) | |
使用(使用した家畜の種類や部位が確認できる) | |
使用(使用した家畜の種類や部位が不明) |
主原料
肉か魚が50%以上、又は第1と第2原料が肉か魚 | |
第1原料が肉か魚で、第2原料は穀物 | |
第1原料が穀物(トウモロコシ、小麦、米) |
ナチュラルチョイスドッグフードの安全性は?
ナチュラルチョイス(チキン&玄米)は、安全性を判断する5つのポイント(添加物・品質・4Dミート・副産物・主原料)がほぼ合格点です。
それぞれのポイントや注意点を見ていきましょう。
●添加物
ナチュラルチョイスの原材料には、酸化防止剤のBHT・BHAや着色料の赤102・黄5など、発がん性の危険がある人工添加物は一切使用されていません。
- ミックストコフェロール(ビタミンE)
- ローズマリー抽出物
- クエン酸
ナチュラルチョイスは、体への影響が心配な人工添加物ではなく、自然由来のミックストコフェロールなどでフードの酸化が防止されているので、安心・安全です。
着色料や発色剤、保存料不使用!
自然由来のミックストコフェロールで、フードの酸化を安全に防止されています
●原材料の品質(4Dミート・副産物)
ナチュラルチョイスは、「ナチュラル・オーソリティー(自然権威)」の考えから、厳選した自然素材が使用されています。
使用される原材料は、フードの品質・均一性・安全性を確保できる「独自の検査基準」をクリアしたものだけです。
公式サイトやフードの袋には、
「厳選した高品質な自然素材」
「原材料から製造、出荷のすべてに、安心・安全への配慮」
「愛犬の健康維持に不要な原材料は使用しておりません」
などの表示があることから、安全な食材が使用されていると判断できます。
ただ、「ヒューマングレード(人間基準)」や「食品と同じ品質の材料を使用」など、さらに具体的な表示がされているほうが、より安心・信頼できるのが惜しいです。
自然素材にこだわり、独自の検査基準をクリアした高品質な材料が使用されています
「ヒューマングレード」や「食品と同レベルの品質」などの具体的な表示があれば、もっと安心・信頼できる点が残念・・
●主原料
ナチュラルチョイス(チキン&玄米)は、主原料に高タンパク・低脂肪な鶏肉が使用された、「ミートファースト」のドッグフードです。
鶏肉をはじめ、肉や魚に含まれる動物性タンパク質には、犬の体に欠かせない「必須アミノ酸」が10種類すべて含まれています。
ナチュラルチョイスは第1原料に鶏肉、第2原料にチキンミール(鶏を原料とする乾燥ミール)が使用されているので、必須アミノ酸を含んだ「良質なタンパク質」をしっかり補えます。
●ナチュラルチョイスのチキンミールは、安全!
チキンミールは、鶏を原料とした乾燥粉(乾燥ミール)のことで「副産物」の1つです。
一般的に、副産物は食用に利用できない家畜の端切れ肉や内臓、骨、血液、羽、ひづめなどを丸ごと加熱して製造されます。
また、その原料の多くが4Dミート(病気・死亡した家畜)のため、副産物は粗悪な材料として注意が必要です。
ただ、チキンミールの原料が「高品質な鶏肉」の場合は、例外。
鶏のレバーや血液、骨も栄養が含まれているので、これらを原材料に使用すること自体は悪くありません。
ナチュラルチョイスは「厳選した高品質なチキンを使用」との表示があるので、原材料に使用されているチキンミールも安全と判断できます。
主原料は「高タンパク・低脂肪」の鶏肉!
愛犬の筋肉や毛に欠かせない「必須アミノ酸」をしっかり補えます
アイムス( 小粒・チキン)ドッグフードの安全性
フードの対応年齢 | 成犬用 |
酸化防止剤 | ミックストコフェロール他 |
穀物 | 玄米・大麦 |
原産国 | アメリカ |
価格(1袋/1.2kg) | 1,640円(税込) |
内容量の種類 | 1kg・3kg・6kg |
購入方法 | 公式サイト |
※Amazon参考価格
犬種・年齢・悩み・素材など、目的別の種類が豊富
ナチュラルチョイスは、犬種や年齢、悩み(エイジングケア・体重管理)、素材(鶏・ラム・鹿・フィッシュ)などに応じた、さまざまな種類があります。
ナチュラルチョイス 小型犬(チキン&玄米)ドッグフードの対応犬種
・成犬時の体重が4~10kgの小型犬
- ミニチュア・ダックスフンド
- シーズー
- ミニチュア・シュナウザー
- ミニチュア・ピンシャー
- 柴犬
- パグ
- フレンチブルドッグ
- ビーグル など
原材料の品質やミートファースト(主原料が肉)などのこだわりを持って作られているので、価格は1kgあたり1,500円程度。
お手頃価格ではありませんが、愛犬の好きな素材(鶏・ラム・鹿・フィッシュ)や悩み(エイジングケア・体重管理)が当てはまるなら、一度試しても良いと思います。
ナチュラルチョイスドッグフードの大きさ・匂い・味について
【実際に私が食べてみた感想】
●におい
お肉のにおいが、ふんわりと香る程度
●味
においと同じく、お肉の味が控えめに感じられます
後から少しだけ、ドッグフード特有の苦味を感じました
●質感・硬さ
普通に噛み砕ける、適度なかたさ
ナチュラルチョイスドッグフードの原材料
危険な材料を赤色、良い材料を緑色でチェックしています。
チキン(肉)、チキンミール、エンドウマメ、玄米、粗挽き米、鶏脂、大麦、ラムミール、オートミール、米糠、サツマイモ、タンパク加水分解物、ビートパルプ、亜麻仁、リンゴ、ブルーベリー、ニンジン、マリーゴールド抽出物、ビタミン類(A、B1、B2、B6、B12、C、D3、E、イノシトール、コリン、ナイアシン、パントテン酸、ビオチン、葉酸)、ミネラル類(カリウム、クロライド、セレン、ナトリウム、マンガン、亜鉛、鉄、銅)、アミノ酸類(タウリン、メチオニン)、酸化防止剤(ミックストコフェロール、ローズマリー抽出物、クエン酸)
「良質なタンパク質」が豊富な鶏肉をメインに、アレルギーの原因になりにくいエンドウマメやラムミールが使用されています。
また、自然由来のミックストコフェロールやローズマリー抽出物が、フードの酸化を安全に防止しています。
ナチュラルチョイスの健康効果は?
●アレルギーの原因になりにくい食材を使用
原材料に使用されているエンドウマメやラムミールは、アレルギーの原因になりにくい食材です。
また主原料の鶏肉とは別に、エンドウマメやラムミールからもタンパク質を摂取できるので、アレルギーの予防効果が期待できます。
なぜなら、アレルギーのリスクを高める原因の1つは、特定のタンパク質を偏って摂取することだから。
ナチュラルチョイス(チキン&玄米)は、鶏肉、エンドウマメ、ラムミールと主なタンパク源が3種類あるので、特定のタンパク質に偏る心配がありません。
●鶏脂と亜麻仁が、毛や皮膚の健康をサポート
ナチュラルチョイスは皮膚や毛の健康維持のために、鶏脂と亜麻仁が使用されています。
鶏脂には肌のバリア機能を整えるオメガ6が、亜麻仁には肌荒れや体の炎症を抑えるオメガ3が豊富に含まれています。
ただ、亜麻仁由来のオメガ3(α-リノレン酸)より、魚の油に含まれるオメガ3(EPA・DHA)のほうが、抗炎症作用は強力です。
そのため、魚由来のオメガ3が含まれていないのが残念・・。
亜麻仁のほかに魚の油も含まれていると、肌荒れや毛並みの改善がさらに期待できます。
●ビートパルプは必要?
食物繊維が多く含まれる食材を摂取すると、腸内環境が整えられて便秘や下痢の予防・改善ができます。
ナチュラルチョイスも食物繊維が豊富な玄米、大麦、オートミール、米糠(こめぬか)、サツマイモ、ビートパルプ、リンゴなどが使用されています。
ただ、食物繊維が豊富な食材がこれほど多く使用されているのに、わざわざビートパルプを使用する必要があるのか、すこし疑問です。
そもそもビートパルプとは、砂糖の原料であるビートの絞りカスのこと。
食物繊維が豊富なので、腸内環境を整える目的としてドッグフードに使用される場合もありますが、かさ増し目的で使用される場合もあります。
ナチュラルチョイスがどちらの目的で使用されているかは不明ですが、少し気になります・・。
つづいて、栄養バランスについて見ていきましょう。
ナチュラルチョイスドッグフードの栄養バランスは?
ナチュラルチョイス 小型犬・成犬用(チキン&玄米)のパッケージには、下記の成分表が表示されています。
引用元:http://nutro.jp/
犬ののごはん塾では上記の成分表は使わず、フードに含まれる水分を差し引いた乾燥重量で栄養バランスをチェックします。
なぜならフードに含まれる水分量は製品ごとにちがうため、水分を抜いた乾燥重量で栄養バランスを確認するほうが他のフードとのちがいが分かりやすくなるからです。
ちなみに乾燥重量はパッケージに記載されている成分表をもとに、下記の計算式で割り出します。
乾燥重量=栄養素の値÷(100-フードの水分量)×100
ナチュラルチョイス(チキン&玄米)の乾燥重量の値を見てみましょう。
ナチュラルチョイスドッグフードの乾燥重量の成分値
- タンパク質:26.7%
- 脂質:16.7%
- 粗繊維:4.4%
- オメガ6:2.2%
- オメガ3:0.22%
上記の値を「犬のごはん塾が示す栄養バランスの基準」にそって評価すると、下記のような評価結果となります。
ナチュラルチョイスドッグフードの栄養バランスの評価結果
※ベストな数値は健康な成犬の目安です
栄養素 | レベル |
---|---|
カロリー | 標準 |
タンパク質 | 標準 |
脂 質 | やや高め |
粗繊維 | 標準 |
ミネラル 他 | 標準 |
『栄養バランスの基準』はこちら
カロリー(100gあたり)
- 低い
- 340kcal未満
- やや低い
- 340~360kcal未満
- 標準
- 360~380 kcal未満
- やや高い
- 380~400kcal未満
- 高い
- 400kcal以上
タンパク質
- 低い
- 22%未満
- やや低い
- 22~24%未満
- 標準
- 24~27%未満
- やや高い
- 27~29%未満
- 高い
- 29%以上
脂質
- 低い
- 10%未満
- やや低い
- 10~12%未満
- 標準
- 12~15%未満
- やや高い
- 15~17%未満
- 高い
- 17%以上
カルシウム
- 低い
- 0.7%未満
- やや低い
- 0.7~1.0%未満
- 標準
- 1.0~1.8%以内
- やや高い
- 1.8~2.2%未満
- 高い
- 2.2%以上
リン
- 低い
- 0.8%未満
- やや低い
- 0.8~1.0%未満
- 標準
- 1.0~1.6%以内
- やや高い
- 1.6~1.8%未満
- 高い
- 1.8%以上
カルシウム:リン比
- 適正値
- 1:1~2:1
粗繊維
- 低い
- 1.5%未満
- やや低い
- 1.5~3%未満
- 標準
- 3~4.5%未満
- やや高い
- 4.5~6%未満
- 高い
- 6%以上
ナトリウム
- 低い
- 0.1%未満
- やや低い
- 0.1~0.3%未満
- 標準
- 0.3~0.5%未満
- やや高い
- 0.5~0.7%未満
- 高い
- 0.7%以上
マグネシウム
- 低い
- 0.06%未満
- 標準
- 0.06~0.11%未満
- 高い
- 0.11%以上
- タンパク源が副産物(チキンミール)や穀物
- 魚由来のオメガ3(EPA・DHA)の配合なし
- グルコサミン・乳酸菌の配合なし
栄養面のポイントを詳しく見ていきましょう。
筋肉や皮膚に欠かせないタンパク質をしっかり補える
犬の皮膚や筋肉、毛、骨、血液などの全身の細胞はタンパク質からつくられます。
そのため、愛犬にはタンパク質を十分に摂取させることが大事。
ちなみに、ドッグフードの栄養基準を定めるAAFCO(米国飼料検査官協会)では、成犬の1日に必要なタンパク質の量を18%以上と設定しています。
ナチュラルチョイスに含まれるタンパク質の量は24%。
なお、AAFCOの栄養基準はフードに含まれる水分量を除いた乾燥重量の値なので、ナチュラルチョイスのタンパク質の量は乾燥重量で換算すると、26.7%になります。
AAFCOの基準を大きく上回っているので、全身の細胞のもととなるタンパク質をしっかり摂取できます。
尿路結石に配慮したミネラルバランス
犬に多い病気の1つが、尿道や膀胱にミネラルの結晶が発生する「尿路結石(にょうろけっせき)」です。
尿路結石は、細菌感染や肥満、栄養バランスなどの影響により、尿に溶け込んでいるミネラル(マグネシウム・カルシウムなど)が結晶化するもの。
ナチュラルチョイスは、ストルバイト結成(リン酸アンモニウムマグネシウム結石)の予防のため、マグネシウムなどのミネラルバランスが調整されています。
小型犬が痛めやすい関節ケアは不足気味・・
ナチュラルチョイスの栄養面で足りないのが、関節のケア。
小型犬はソファやベッド、階段などの段差でも足腰の関節を痛めやすいため、関節強化に配慮されているフードのほうが好ましいです。
しかし、ナチュラルチョイスには軟骨成分のグルコサミンやコンドロイチンは配合されていません。
まとめ
ナチュラルチョイス 小型犬・成犬用(チキン&玄米)ドッグフードは、独自の基準で厳選した自然素材が使用され、体への影響が心配な人工添加物は含まれていません。
ただ、魚由来のオメガ3や軟骨成分のグルコサミンなどが配合されていないなど、惜しい点がチラホラあります。
そのため総合得点は、中間の3点。
愛犬が好んで食べ、体との相性も良いのであれば使用を続けてもOKですが、もっと良いドッグフードがあるのが事実です。
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