
子犬がドッグフードを食べない理由!成犬より注意が必要なポイントは?

「お家に迎えたばかりの子犬がご飯を食べない・・」「昨日まで食べていたドッグフードを子犬が急に食べなくなった!」など、ドッグフードを食べない子犬にどう対応すれば良いのか困っていませんか?
なお子犬に限らず、ある日突然ドッグフードを食べなくなることは成犬でもあります。
ただ子犬がドッグフードを食べない理由には、成長期の子犬特有の理由と注意が必要なポイントがあるのです。
そこで子犬がドッグフードを食べない理由と注意点について調べてみました。さっそく、詳しい内容を見ていきましょう。
目 次
子犬がドッグフードを食べない理由は?

子犬がドッグフードを食べない理由は、主に4つあります。それは「ストレス」「体の成長」「わがまま」「体調不良」です。
子犬がドッグフードを食べない理由
- 環境変化によるストレス
- 体が成犬の大きさまで成長した
- 単なるわがまま
- 体調不良(病気、誤飲など)
上記の4つのうち、「わがまま」と「体調不良」は成犬にも共通する理由ですが、「環境変化によるストレス」と「体の成長」は、成長期の子犬にのみ当てはまる理由です。
ワンちゃんは私たちが気にもしない些細なことが原因で、ドッグフードを食べなくなるデリケートな一面があります。
そのためどのような理由でご飯を食べなくなるか知っておくと、その状況にベストな対応ができます。
それでは子犬にのみ当てはまる理由から詳しく見ていきましょう。
子犬は環境変化によるストレスで食欲が低下する

子犬がドッグフードを食べない1つ目の理由は、「環境変化によるストレス」。この理由は、お家に迎えたばかりの子犬によく当てはまります。
お家に迎えたばかりの子犬に対して家族がかまい過ぎる事がよくあると思いますが、子犬によってはかまわれ過ぎることにストレスを感じる場合があります。
そもそも新しいお家に来たばかりの子犬は、今まで一緒に暮らしてきた兄弟や慣れた場所から急に離されたことによるストレスをすでに受けている状態。
そんな心身ともにナイーブな状態のなか、さらに知らない人や見慣れない場所で四六時中かまわれることによって食欲がなくなり、ご飯を食べなくなることがあります。
そのため子犬を迎え入れたら、新しい環境に慣れてもらうように心がけることが大切。
こちらを見て遊んで欲しそうな場合はたくさん遊んであげること。おもちゃで1人夢中になって遊んでいる場合は、必要以上にかまわず見守ってあげましょう。
子犬によっては、近くで見てくれているだけで十分満足するワンちゃんもいます。
その場合、過剰なスキンシップを取るとストレスを感じてしまうので、子犬の様子を確認しながら上手にスキンシップを取りましょう。
また新しい環境に慣れるまで子犬に与えるドッグフードは、ペットショップやブリーダーさんのところで与えていたフードと同じものを与えます。
ワンちゃんはドッグフードの種類が変わるだけでもストレスを感じるので、新しい環境に慣れるまでは食べ慣れたドッグフードを与えるほうが子犬も安心して食べてくれやすいです。
子犬は環境が変わったストレスで心身ともにナイーブ
新しい環境に慣れるように子犬の性格にあわせたスキンシップが大切
次も、子犬特有のご飯を食べなくなる理由です。
体の成長が落ち着くと、食欲も落ち着く

子犬がドッグフードを食べない2つ目の理由は、「体の成長」です。
じつは子犬は体の大きさが成犬に近づくに連れて、徐々に食欲が低下していきます。
これは体の成長にともない必要なエネルギーや栄養の量が少なくなることで起こる、正常な体の変化によるものです。
なお、子犬の成長期間は体の大きさによって変わります。

成長期が最も短いのはチワワなどの小型犬で生後8~10ヶ月、ビーグルなどの中型犬は生後12ヶ月。ゴールデンレトリーバーなどの大型犬は成長期が最も長く、生後18~24ヶ月です。
このなかで体の成長による食欲減少が起こりやすいのは、チワワやトイプードルなどの小型犬です。
1年以上かけて成犬まで成長する中型犬や大型犬に対して、小型犬は1年未満の短期間で一気に成犬の大きさまで成長します。
とくに生後4~5ヶ月までの成長速度は非常に早く、生後5ヶ月を過ぎた頃から成長速度は徐々に緩やかに移行。
そのため成長速度が変わった生後6~8ヶ月頃に、食欲減少による食事の拒否が起こりやすいと考えられています。
成長による食欲減少は自然なことです。
ですから生後6~8ヶ月頃の愛犬がいつもどおり元気なようすであれば、フードを多少食べ残しても心配いりません。
食欲減少によりお腹が減っていないため、食べ残していると考えられます。
とくに食欲減少による食べ残しや食事の拒否は、朝に起こりやすい傾向があります。朝はご飯を食べなくても夜はしっかり食べるようであれば、これも問題ない場合が多いです。
愛犬の様子を見ながらフードの量を減らして見ましょう。
以上の「環境によるストレス」と「成長による食欲減少」の2点が、子犬特有のドッグフードを食べない理由です。
子犬は成長とともに食欲が低下します
愛犬の成長に合わせてフードの量を調節しましょう
次からは、成犬にも共通する理由を見ていきましょう。
甘やかすとわがままや反抗から食べなくなる

子犬がドッグフードを食べない3つ目の理由は、愛犬のわがまま。じつは成犬も含めて愛犬がドッグフードを食べない理由で最も多いのが、わがままです。
ご飯を食べない理由がわがままか判断するポイントは、まず愛犬のようすがいつもと変わらず元気なこと。
さらに「ドッグフードは食べないけど、ジャーキーなどのおやつは勢いよく食べる」「人の食事を欲しがる」などの行動が見られる場合は、単なるわがままでご飯を食べないと考えられます。
子犬が可愛いからとおやつをすぐに与えたり、人のお菓子やパンを与えたりなど甘やかしていると、薄味のドッグフードでは物足りずに食べなくなります。
そのため自分のご飯が何かをしっかり覚えさせることが必要。もちろんドッグフードを食べないからと、すぐにおやつを与えるのはNGです。
ジャーキーなどのおやつを与えてしまうと、「ドッグフードを食べずに我慢していたらおやつがもらえる」と勘違いして、さらにドッグフードを食べなくなります。
ドッグフードが自分のご飯なんだと理解させるには、食事を与える時間を徹底的に制限すること。
ご飯の時間にドッグフードをいつもどおり与え、愛犬が食べなくても20分後にはお皿を片付けます。そして次の食事の時間まで、子犬が欲しがっても何も与えてはいけません。
この方法を繰り返しおこなうことで、与えられた時にしかご飯を食べられないことをしっかり覚えさせる必要があります。
ちなみに小型犬は生後4~7ヶ月、中型犬は6~10ヶ月、大型犬は9~12ヶ月の成犬になる直前に反抗期が起こりやすいと考えられています。
反抗期にもドッグフードを食べなくなる場合があるので注意しましょう。
おやつばかり与えるとドッグフードを食べなくなります
自分のご飯をしっかり覚えさせることが大事
また子犬がドッグフードを食べない場合は、ある症状に陥らないよう注意が必要です。その症状とは何か、引き続き見ていきましょう。
ご飯を食べない子犬は、低血糖症に陥りやすい!

子犬がご飯を食べない時間が長引くと、低血糖症を引き起こさないか注意が必要です。
低血糖症とは、血液に含まれるブドウ糖(血糖値)が正常範囲より低下することで起こる病気。
ブドウ糖は体を動かすエネルギー源ですが、低血糖症はブドウ糖が不足している、いわば激しいエネルギー不足の状態です。
成犬は1~2日食事を摂らなくても血糖値を維持できますが、体が未熟な子犬は数時間~1日何も食べない状態が続くと、すぐ低血糖症を起こす危険性があります。
そのため子犬がドッグフードを食べない時間が長時間続く場合は、低血糖症を起こしていないか注意が必要です。
低血糖症の症状
・ぐったりしている
・元気がない
・フラフラしている
・食欲消失
・低体温
・痙攣(けいれん)
・呼び掛けに反応しないなど
低血糖症の主な症状は、ぐったりしている、元気がない、ふらつき、食欲消失、低体温、痙攣(けいれん)、呼び掛けに反応しないなど。
とくに痙攣や呼び掛けに反応しない場合は危険な状態です。
すぐにエネルギーを補給させる必要があるので、ぬるま湯に溶かした砂糖水やガムシロップを子犬に少量ずつ(合計1~2ml程度)与えます。
このとき砂糖水を口の奥に流しこむとむせる場合があるので、子犬の舌や歯ぐきに付けるようにして与えましょう。
また砂糖水を与えるのは応急処置にすぎないので、獣医さんに今の状況を説明して病院へ連れていきましょう。
低血糖症は生後3ヶ月未満の子犬が陥りやすいです
愛犬のようすと食事の間隔に注意しよう
さいごは子犬がドッグフードを食べず、元気もない場合の注意点です。
ドッグフードを食べず、おう吐や下痢もある場合は?

子犬がドッグフードを食べず元気もない場合は、体調を崩している危険性があります。
「しんどうそう」「息が荒い」「目が充血している」「下痢」「おう吐」など、食欲がない以外に体の異変がないか確認が必要です。
とくに消化器官に異常があると食欲が落ちやすく、原因としては胃腸炎、細菌・ウイルス感染、体の冷え、便秘、軽度の熱中症(夏バテ)などが考えられます。
なお、お腹がきゅるきゅる鳴って寒そうにしている場合は、冷えが原因でお腹を壊している可能性が高いです。
愛犬をタオルや毛布で包み体を温めて、症状が落ち着いたらぬるま湯でふやかしたドッグフードを少量与えてみましょう。
一方、下痢やおう吐を繰り返す、息が荒い、ヨダレ・鼻水が大量に出ている、目の充血、ぐったりしているなどの症状がある場合は、すぐ病院に連れていき診察してもらう必要があります。
また子犬は目にしたものを何でも口に入れる危険性があります。
子犬が誤飲・誤食しやすいもの
・ビニール袋
・ティッシュペーパー
・ヘアゴム(輪ゴム)
・ボタン
・磁石
・電池
・おもちゃなど
ビニール袋やティッシュペーパー、ヘアゴム、ボタン、磁石、電池、おもちゃなどを誤飲、誤食している場合もあります。
ビニール袋やヘアゴムなどは、後日ウンチと一緒に排泄されることが多いですが、ひもなど長さのあるものは腸に絡まる危険性もあるので注意が必要。
とくに大きい物を飲み込んだ場合は、気道が圧迫されて呼吸困難に陥ったり、食道や胃の内部を傷つける恐れもあります。
子犬が息苦しそうにしていたりぐったりしている場合は、すぐに獣医さんに連絡して病院に連れていきましょう。
ご飯を食べず元気もない場合は体の不調が原因
すぐ獣医さんに連れていきましょう
まとめ
子犬がドッグフードを食べなくなる原因は、環境の変化や体の成長などの子犬特有の理由と、わがままや体調不良といった成犬と同じ理由の場合があります。
そのため子犬が急にドッグフードを食べなくなったときは、子犬のようすをしっかり確認して見極める必要があります。
なお元気がない場合はすぐに病院に連れて行くこと、また元気があっても2日以上ご飯を食べない場合も一度獣医さんに診てもらいましょう。
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