
【ドッグフードをふやかす方法】水の量・温度・与える時期はいつまで?

「子犬にはドッグフードをそのまま与えず、ふやかしてから与えましょう」
子犬の食事の注意点として、よく書かれているこのフレーズ。
しかし・・
「ドッグフードって、どうやってふやかせば良いの?」
「ふやかす水は、水道水で大丈夫?」
「水の量は?」「温度は?」
「というか、ふやかしたくても全然柔らかくならないんだけど・・」などなど。
ドッグフードのふやかし方について、困っていませんか?
そこで、ドッグフードをふやかした事のない人も迷わずできる、「ドッグフードをふやかす方法」の基礎知識をご紹介します。
ドッグフードをふやかす水の温度や量、注意点、時短テク、ふやかしたフードを与える時期、ふやかしたフードのメリット・デメリットについて、一緒に確認していきましょう。
ドッグフードをふやかす方法は、ポイントを押さえれば簡単♪
初心者さんも迷わずできるように、1つずつ丁寧にお伝えしていきます
それではまいりましょう。
目 次
ドッグフードを水道水でふやかして良いの?
ドッグフードをふやかす方法は、下記の4つの項目にわけてお伝えしていきます。
ドッグフードをふやかす方法
- 水の種類
- 水の温度
- 水の量
- ふやかし方(時短テク・保存について)
それでは①水の種類から、詳しく見ていきましょう。

ドッグフードをふやかそうとしたとき、水道水をそのまま使って良いのか、迷ったことはありませんか?
「ドッグフードに水道水を直接入れちゃって良いの?」
「水より犬用ミルクのほうが良い?」
「ん?ミネラルウォーターのほうが良いのか?」など。
フードをふやかす水の種類だけで、どうすれば良いのか分からずアタフタした経験がある人も多いのでは。
まず答えからいうと、ドッグフードをふやかす水は「水道水」で大丈夫。
反対に、犬用ミルクやミネラルウォーターはおすすめできません。
なぜなら、犬用ミルクやミネラルウォーターでは、愛犬が栄養を摂りすぎる場合があるからです。
というのも、愛犬の主食に使用されるドッグフードのほとんどが「総合栄養食」と呼ばれるタイプで、このタイプのドッグフードには愛犬に必要な栄養がバランス良く含まれています。
そのため、愛犬は体に必要な栄養をドッグフードからすべて摂取できます。あとは新鮮な水だけを摂取すればOKなのです。

ですから、犬用ミルクやミネラルウォーターでふやかしたドッグフードを与えてしまうと、愛犬は必要以上にカロリーやミネラルなどの栄養を摂取してしまうことに・・。
すると、肥満や栄養過多によって体に悪影響を与える場合があるのです。
以上のことからドッグフードをふやかすのは、「水道水」が安全でおすすめです。
ドッグフードをふやかすのは「水道水」でOK
犬用ミルクやミネラルウォーターは栄養過多になるので避けましょう
なお、ドッグフードをふやかすのは水道水がベストですが、水道水をただドッグフードに混ぜれば良いわけではありません。
ポイントは「水の温度」です。
続いて、ドッグフードをふやかす水の温度について見ていきましょう。
ドッグフードをふやかす水の温度は?

ドッグフードに水道水をそのまま混ぜても、ドッグフードは全然柔らかくなりません。
また子犬の場合、水道水の冷たさでお腹を壊す場合があります。
そのため水道水をそのまま使用するのはNG。
水道水は一度沸騰させ、40℃前後に冷ましたぬるま湯をドッグフードに混ぜてふやかしましょう。
このとき、ふやかす間に冷めるだろうと、熱湯でドッグフードをふやかしてはいけません。
熱湯をかけると、ドッグフードに含まれる熱に弱い栄養素が壊れてしまいます。
そのためドッグフードをふやかす水は、人肌より少し温かいくらい、手で触れるくらいの熱さを目安にしてください。
ドッグフードをふやかす温度は「40℃前後」がベスト
冷たすぎるとお腹を壊す場合があり、熱すぎると熱に弱い栄養素が壊されます
またドッグフードに水道水を混ぜて、そのまま電子レンジで温める簡易的な方法もあります。

電子レンジを使用する場合は、ドッグフードに水道水を加えて、そのままレンジで温めます。
レンジの種類にもよりますが、温める時間は10~20秒程度でOK。
まず10秒ほど温めてフードの温度を確認し、まだ冷たいようであれば再度10秒ほど温めて、フードが熱くなりすぎないように注意しましょう。
なお、電子レンジは水分を利用して熱を発生させるので、フードに加える水分が少ないと温まる場所が偏りやすくなります。
また、お皿の底だけが異常に熱くなる場合も。
そのためレンジでフードをふやかす場合は、フードが偏って温まっていないか、お皿の温度は熱くなりすぎていないか、必ず確認してから愛犬に与えましょう。
電子レンジは、ドッグフードをふやかす簡易的な方法です
楽チンですが、フードが均一に温まらなかったり、お皿の底が熱々になるなど、注意点多し!
気をつけて使用しましょう
ここまでの内容で、ドッグフードをふやかすには「水道水を40℃前後のぬるま湯」にすれば良いことが分かりました。
それでは、ドッグフードに加える水の量はどのくらい必要か、次の章で見ていきましょう。
ドッグフードをふやかす水の量は?

ドッグフードをふやかす水の量は、愛犬の成長にあわせて徐々に減らしていきます。
というのも、子犬にドッグフードをふやかして与える目的は、母乳やミルク以外の食べ物に慣れさせるため。
母乳やミルク以外の食べ物を口にしたことがない子犬に、急に固形のドッグフードをそのまま与えてしまうと、お腹がビックリして下痢を起こす場合があります。
そのため消化器官が未熟な子犬でも消化しやすいように、ドッグフードをふやかして与えるのです。
なお、子犬にふやかしたドッグフードを与え始めるのは生後1~2ヶ月頃から。ミルクや母乳と並行しながら、離乳食としてふやかしたドッグフードを与えます。
さらに詳しく
柔らかいほうがお腹に負担がかからないので、最初はドッグフードに水がヒタヒタにかぶるくらい入れます。
このとき、水分がフードにすべて吸収されなくても問題ありません。
また、フードの栄養成分が水に溶け出ているので、水は捨てずに与えましょう。
ちなみに水の量がちょうど良いかは、愛犬のウンチを見て判断します。
ウンチが形を保てないほど柔らかい場合は、水の量が多すぎ。
反対にウンチが硬すぎる場合は、水の量が少ないサインです。
ウンチの状態をチェックして、愛犬の体調にベストな水の量を見つけてあげましょう。
フードをふやかす水の量は、愛犬のウンチの状態でチェックしましょう!
【水の量が多い場合】ウンチが拾えないほど柔らかい
【水の量が少ない場合】ウンチがゴツゴツして硬い
次は4つ目のポイント「ふやかし方」についてです。
ドッグフードをふやかす時短テク
ドッグフードをふやかす方法は、「ドッグフードの入ったお皿に40℃前後のぬるま湯を入れる」
・・以上です。
方法はいたってシンプルですが、「ふやかすのに時間がかかる!」とやきもきした事はありませんか?
そこでドッグフードを上手にふやかす時短テクを2つご紹介します。
ドッグフードをふやかす時短テクニック
- お湯をかけたら、すぐにラップする
- あらかじめ、ドッグフードを細かく砕いておく
1つずつ、詳しく見ていきましょう。

ドッグフードを手早くふやかす1つ目の方法は、「ラップをかける」こと。
ドッグフードにお湯(40℃前後)をそそいだら、すぐにラップをかけましょう。
ラップをかけることでお湯が冷めにくく、ドッグフードは蒸し温められるので時間短縮に効果的です。

2つ目の時短テクとして、あらかじめドッグフードを細かく砕いておくのも効果的です。
フードプロセッサーを使い、ドッグフードをある程度細かく砕いておくと水分を吸収しやすく、ふやかす時間を短縮できます。
あまり粉々にしすぎると、水分を加えたときにドロドロになり、愛犬が嫌がる場合もあるので大まかに砕く程度にしましょう。
ただしドッグフードを細かく砕くと、空気に触れる面が増えるので酸化しやすくなります。
そのため細かく砕いたドッグフードの作り置きはNG。フードを砕く場合は、愛犬にご飯を与える直前におこないましょう。
また、ふやかしたドッグフードも保存できません。
水分を加えたドッグフードを長時間保存することは、菌の増殖・腐敗の危険性があります。
手間でも、ドッグフードは愛犬の食事のたびにふやかして、そのつど使い切りましょう。
時短テク①の「ラップをかける」は、とくに簡単な方法なので、ぜひ今日から試してみてください!
ここまでが、ドッグフードをふやかす方法についてです。
続いて、ふやかしたドッグフードを子犬にいつまで与えれば良いのか見ていきましょう。
ふやかしたドッグフードは、いつまで与えるの?

子犬の成長とともに、ドッグフードをふやかすのも慣れてきた頃・・
「そういや、いつまでドッグフードをふやかして与えれば良いの?」と、あらたな疑問が浮かんでくる人も多いと思います。
じつは子犬にふやかしたドッグフードをいつまで与えるか、その期間に決まりはありません。
ドッグフードをふやかして与える目的は、母乳から普通の食べ物に慣れてもらうためなので、愛犬によって固形フードに切り替わる時期はバラバラです。
一般的には、固形フードに完全に切り替わるのは生後6~8ヶ月が多いですが、愛犬のペースに合わせて切り替えてOK。
生後4~5ヶ月でフードをふやかさずに食べるワンちゃんもいれば、生後10~12ヶ月まで柔らかいフードを好んで食べるワンちゃんもいます。
子犬にふやかしたドッグフードをいつまで与えるかは、愛犬によってバラバラ
一般的には生後6~8ヶ月までですが、愛犬のペースに合わせてあげましょう
また子犬のほかにも、ドッグフードをふやかして与えるほうが良い場合があるようです。
引き続き、見ていきましょう。
ふやかしたフードは高齢犬や下痢にもおすすめ

ふやかしたドッグフードは、高齢犬(老犬)や下痢の場合にもおすすめです。
まず高齢犬についてですが、14歳以上の老犬や歯周病などで硬い食べ物が食べにくいワンちゃんは、固形フードよりふやかしたフードのほうが食べやすく、おすすめです。
犬も高齢になるにつれて体の機能が低下し、食べ物を消化する力も衰えます。
そのため硬いドライフードをそのまま与えるより、ぬるま湯でふやかしたドッグフードを与えるほうがお腹に負担がかかりません。
また歯周病にかかると、歯ぐきが弱まり硬い食べ物を食べにくくなるので、口腔内の病気を抱えるワンちゃんにも、ふやかしたフードはおすすめです。
さらに下痢の場合もドッグフードをふやかしましょう。
下痢のときは胃や腸が過敏になっています。そんなデリケートな状態のときに、硬いドッグフードを与えると胃や腸を刺激して、さらにお腹を壊してしまう場合があります。
そのため下痢のときも、ドッグフードをふやかしてから与え、お腹に負担をかけないように気をつけてあげましょう。
ふやかしたドッグフードは消化しやすく、お腹に安心!
「でも、ふやかしたドッグフードばかり食べさせて大丈夫・・?」と心配になっている飼い主さんもいるのでは?
それでは最後に、ドッグフードをふやかすメリット・デメリットを確認しましょう
ドッグフードをふやかすメリット・デメリットは?

ドッグフードをふやかすメリットとデメリットは、2つずつあります。
ドッグフードをふやかすメリット・デメリット
●メリット
消化しやすい
喉のつまりを防止
●デメリット
歯に残りやすい
噛む力が鍛えられない
メリットから確認しましょう。
●ドッグフードをふやかすメリット
ここまでにも何度かお話していますが、ドッグフードをふやかすと消化しやすくなります。
消化しやすいと胃や腸に負担がかからず、フードに含まれる栄養もスムーズに体内に吸収されます。
また、ほとんどの犬はドッグフードを丸飲みして食べますが、フードの粒が大きいと喉に詰まらせる場合があり危険です。
その点、ふやかしたドッグフードは、のどに詰まる心配がありません。食べ物を飲み込む力(嚥下力:えんげりょく)が低下した老犬にも安心して与えられます。
●ドッグフードをふやかすデメリット

一方、ふやかしたドッグフードのデメリットは、「歯に残りやすい」「噛む力が鍛えられない」の2点です。
この2つのデメリットから、ふやかしたドッグフードを与え続けると、「虫歯のリスク」や「噛む力の低下」を心配する声があります。
たしかに固形のフードよりも、ふやかしたフードのほうが口の中に残りやすいです。
また柔らかいので、噛む力を鍛える効果はありません。
しかし、ふやかしたドッグフードを与えることが原因で、愛犬が虫歯になったり噛む力が弱まることはありません。
まず虫歯への影響ですが、そもそも犬の口の中はアルカリ性なので、酸性の環境を好む虫歯にはなりにくい体質です。
むしろ犬は虫歯より歯周病になりやすいのですが、歯周病の予防に最も効果的なのは「歯みがき」。固形のドッグフードを食べさせることではありません。
また「噛む力」ですが、そもそも犬はドッグフードを丸飲みする場合が多く、ドッグフードをそれほど噛んでいません。
そのため「噛む力」を鍛えるのは食べ物より、ロープなどのおもちゃのほうが効果的です。
以上のことから、ふやかしたドッグフードが愛犬に悪影響を与える心配はありません。
消化器官が未熟な子犬、硬いものが食べにくい老犬、お腹が敏感になっている下痢の場合などは、ドッグフードをふやかして与えましょう。
ふやかしたドッグフードはお腹にやさしく、デメリットよりメリットのほうが大きいです
子犬、高齢犬(老犬)、下痢の場合などは、ドッグフードをふやかして与えましょう
まとめ
ドッグフードをふやかす方法や与える時期、メリット・デメリットについてお伝えしてきましたが、いかがでしたでしょうか?
ドッグフードをふやかして与えると、胃や腸で消化しやすく体に余計な負担がかかりません。
お腹の弱い子犬や高齢犬、下痢等の場合は、「ドッグフードをふやかす方法」のポイントをおさえながら、ぜひ愛犬に食べさせてあげましょう。
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