【犬のOK・NG食品一覧】犬が食べてはいけない野菜・果物・ナッツ類は?

【犬のOK・NG食品一覧】犬が食べてはいけない野菜・果物・ナッツ類は?

いきなりですが、愛犬に与えないように注意している食べ物ってありますか?

ブドウや玉ねぎ、チョコレートなど、私たちが普段食べている食品のなかには、犬が食べると危険なものがたくさんあります。

「何となくは知ってるけど、詳しくはわからない・・」
「アボカドは犬に良くないと聞くのに、アボカドを使用したドッグフードがあるのはなぜ?」
「海苔をあげたら、その後吐いてビックリした」など。

愛犬に食べさせてはいけない、または注意が必要な食べ物のことって、意外と知らないことがたくさんありますよね。

そこで、「犬が食べてはいけないNG食品」と「犬が食べて良いOK食品」について調べてみました。

愛犬に安全にご飯を食べてもらうためにも、【犬のOK・NG食品】について一緒に確認していきましょう。

チェックポイント!

私たちが普段食べているものには、愛犬の体に害となる危険性をもつ食べ物があります

どんな食品を与えてはいけないのか、さっそくチェックしましょう

それではまいります。

どんな食べ物も与えすぎは良くない!

どんな食べ物も与えすぎは良くない!

まず愛犬に安全にご飯を与える大前提として、犬に食べさせて良い食品であっても与えすぎは良くありません

たとえば、リンゴやサツマイモ、キャベツは多くの犬が好む野菜や果物ですが、これらの食品も与えすぎると、下痢やおう吐、栄養成分の過剰摂取によって、体に悪影響を起こす場合があります。

ですから、どんな食品であっても与えすぎないことが大切です。

それでは「犬のOK・NG食品」について確認していきますが、まずは犬に絶対与えてはいけない食べ物からチェックしましょう。

犬に絶対与えてはいけない食べ物

犬に絶対与えてはいけない食べ物

犬に絶対与えてはいけない代表的な食べ物は、下記の7つです。

1つずつ詳しく見ていきましょう。

玉ねぎやニラなどのネギ科の野菜

玉ねぎやニラなどのネギ科の野菜

犬が玉ねぎやネギ、ニラ、ニンニク、ラッキョウなどのネギ科の野菜を食べると、赤血球が破壊される危険性があります。

玉ねぎなどのネギ科の野菜には、「アリルプロピールジサルファイド」という有機硫黄化合物が含まれていて、犬が摂取すると赤血球が壊されてしまうのです。

赤血球が破壊されるため、体内の血液が不足して貧血を起こします。
また赤血球は酸素を全身に運ぶ役割があるため、酸素が全身に渡らず呼吸困難を起こして、最悪の場合は命を落とすこともあります。

ネキ科の野菜の中毒症状

下痢、おう吐、呼吸が荒くなる、血尿、黄疸、体の震え、興奮、不整脈、けいれん、昏睡など

なお体重1kgあたり5~10gのごく少量の摂取でも、中毒症状が起こる危険性があります。

この成分(アリルプロピールジサルファイド)は加熱しても消えないので、愛犬に与える食べ物とネギ科の野菜は完全に分けて調理しましょう。

また玉ねぎが入ったお味噌汁や煮物の煮汁なども絶対に与えてはいけません。

ブドウ

ブドウに含まれる成分(原因物質は不明)によって、腎臓障害が引き起こされる危険性があります。

ブドウに含まれる成分(原因物質は不明)によって、腎臓障害が引き起こされる危険性があります。

犬の体重1kgあたり11gのわずかな摂取でも、急性腎不全が引き起こされる場合があるので絶対に与えてはいけません。

ブドウの中毒症状

ブドウを摂取した24時間以内に、おう吐、下痢、食欲不振、血便など

なお、中毒症状の原因物質はブドウの皮に多く含まれていると考えられています。

人が食べたブドウの皮を愛犬が届く場所に放置しないこと、ブドウの皮を捨てたゴミ箱の中を愛犬が覗けないようにするなど、ブドウの皮を愛犬が誤って食べないように注意しましょう。

チョコレート

チョコレートに含まれる興奮作用の「テオブロミン」や「テオフィリン」「カフェイン」が、心血管や神経に作用して中毒症状を引き起こす危険性があります。

チョコレートに含まれる興奮作用の「テオブロミン」や「テオフィリン」「カフェイン」が、心血管や神経に作用して中毒症状を引き起こす危険性があります。

チョコレートの中毒症状

おう吐、下痢、ハアハアと荒い呼吸、発熱、興奮して落ち着きがなくなる、体の震え、不整脈、けいれん、昏睡状態など

このような中毒症状は、体重1kgあたりテオブロミンを90~200mg以上摂取した場合に起こると考えられています。

なお、チョコレートの重量に換算すると、ミルクチョコレートなら約40g以上、ダークチョコレートやココアは約20g以上です。

チョコレートが原因の中毒症状は、最悪の場合命を落とす危険性もあります。

犬は甘いものを好む傾向があるので、飼い主さんや家族がチョコレートを食べていると欲しがる場合もあると思いますが、絶対に与えてはいけません。

マカダミアナッツ

原因物質ははっきりと分かっていませんが、犬の体重1kgあたりマカダミアナッツを2.2g程度摂取すると、中毒症状が引き起こされると考えられています。

原因物質ははっきりと分かっていませんが、犬の体重1kgあたりマカダミアナッツを2.2g程度摂取すると、中毒症状が引き起こされると考えられています。

マカダミアナッツの中毒症状

おう吐、ぐったりする、元気がなくなる、体の震え、腹痛、低体温など

マカダミアナッツ以外にも、アーモンドやクルミ、ピスタチオなどのナッツ類は脂質が多く、犬の体に有害な成分が含まれているものもあります。

また生のナッツは消化しにくいので、愛犬には与えないようにしましょう。

アルコール飲料

犬にビールや焼酎、ワインなどのアルコール飲料を与えてはいけません。

犬にビールや焼酎、ワインなどのアルコール飲料を与えてはいけません。
個体差はありますが、ほんのわずかな量でも中毒症状を起こす場合があります。

これはアルコール飲料に含まれる「エタノール」が原因です。

アルコール飲料の中毒症状

おう吐、下痢、おもらし(尿失禁)、興奮、呼吸の乱れ、昏睡、発作など

なお、エタノールの濃度が100%の場合、犬の体重1kgあたり5.5mlの摂取で中毒症状を起こし、命を落とす危険性があります。

また腐敗したリンゴの中に発生したエタノールが原因で、中毒症状を起こした事例もあります。
アルコール飲料やエタノールの発生が疑われる腐敗したリンゴや加熱前のパン生地などを、愛犬が誤って食べないように注意しましょう。

コーヒーや紅茶、緑茶などの飲み物

コーヒーや紅茶、緑茶などの飲み物

コーヒーや紅茶、緑茶なども愛犬に与えるのはNGです。

コーヒーや紅茶、緑茶、ほうじ茶、抹茶などに含まれる「カフェイン」が、心血管や神経に作用して中毒症状を引き起こします。

コーヒーや紅茶の中毒症状

浅く早い呼吸、興奮して落ち着きがなくなる、不整脈、おもらし(尿失禁)、体の震え、けいれんなど

コーヒーや紅茶、緑茶ではなく、愛犬の水分補給には必ず水を与えましょう。

なお、愛犬の飲み水は水道水でかまいません。
ミネラルウォーターを与える場合は、ミネラルを過剰摂取させないように「軟水かつ中性~弱アルカリ性」のタイプを選びましょう。

キシリトール

犬がキシリトールを摂取すると、血糖値(血液中に含まれるブドウ糖の量)を下げるインスリン(ホルモンの一種)が大量に分泌されて、低血糖症を引き起こす危険性があります。

犬がキシリトールを摂取すると、血糖値(血液中に含まれるブドウ糖の量)を下げるインスリン(ホルモンの一種)が大量に分泌されて、低血糖症を引き起こす危険性があります。

キシリトールによる中毒症は、わずかな量でも起こるので注意が必要です。

体重1kgあたり、たった0.1gの摂取で低血糖症が引き起こされます。
また0.5gの摂取では肝機能に障害が起こり、重症化すると急性肝不全を起こして命を落とす場合もあります。

キシリトールの中毒症状

低血糖症、おう吐、大量のよだれ、ぐったりして元気がなくなる、急性肝不全など

このように犬にとってキシリトールは危険な成分ですが、過去にはキシリトールを配合した犬用の歯みがきガムが販売されていました。

現在はキシリトールが犬に有害だと知られるようになり、キシリトール配合の犬用ガムは販売されていません。

とはいえ、犬用歯みがきガムを購入するときは、念のためキシリトールが含まれていないか原材料を確認しましょう。

以上の7つが、愛犬に絶対食べさせてはいけない食品です。

これらの食品を愛犬に直接与えないのはもちろんですが、愛犬の手の届く範囲に置かないように意識することも大切です。

とくに、好奇心旺盛な子犬や食べることが大好きなワンちゃんは、目に入ったものを何でも口に入れてしまう傾向があります。

気になったものは何時間もかけて取り出そうとするワンちゃんも多いので、テーブルの上などにポンっと置くのは危険です。
犬が食べてはいけない食品は、絶対に愛犬の手の届かない場所に保管しましょう。

チェックポイント!

愛犬が欲しがっても、人の食べ物を気軽に与えるのは危険です

私たちには問題なくても、愛犬の健康や命を危険にさらす食べ物があるので注意しましょう

犬のOK・NG食品一覧

ここからは野菜や果物、肉類などのカテゴリー別に、犬が食べてはいけないNG食品と食べて良いOK食品を一覧で見ていきましょう。

なお、今回チェックする食品のカテゴリーは、下記の7つです。

上から順番にチェックしていきましょう。

犬が食べてはいけない野菜は?

犬が食べてはいけない野菜は?

野菜は、愛犬のおやつやドッグフードのトッピングなどに利用しやすい食材です。

また野菜を生のまま与える場合もあると思いますが、犬に与える場合は生野菜と加熱した野菜(ゆで野菜)のどちらが良いのかも、まとめて確認しましょう。

犬に与えてはいけない野菜は?

生食 加熱 注意点
キャベツ 過剰摂取は甲状腺に悪影響
レタス ゆでるとシュウ酸を除去できる
大根
白菜
玉ねぎ・ネギ × × 赤血球の破壊
にら × × 赤血球の破壊
じゃがいも × 芽を取り除く
さつまいも × 皮は与えない
かぼちゃ × 皮は与えない
ニンジン すりつぶすと消化しやすい
トウモロコシ × 消化しにくい
枝豆 × 甘皮は取り除く
ブロッコリー × 過剰摂取は甲状腺に悪影響
ほうれん草 × ゆでるとシュウ酸を除去できる
小松菜 ゆでるとシュウ酸を除去できる
ゴボウ × お腹が弱い場合は与えない
もやし × 必ず加熱
レンコン 生の場合はすりおろす
ナス × 過剰摂取は関節炎のリスク
きゅうり 水分が豊富
トマト 過剰摂取は関節炎のリスク
ピーマン × 過剰摂取は関節炎のリスク
アボカド × × 毒素(ペルシン)がある
ゴーヤ 薄く切る
オクラ 細かく切る
ショウガ ごく少量
ニンニク × × 基本的にはNG※ごく少量の摂取はOKの場合もある
キノコ類 × 細かく切る

基本的に、野菜は生よりゆでた野菜を与えることをおすすめします。

その理由はゆでた野菜のほうが消化しやすく、野菜の種類によっては「シュウ酸カルシウム結石」のリスクを高めるシュウ酸の摂取を抑えられるからです。

また、アボカドは犬が食べてはいけない野菜の1つですが、市販のドッグフードにはアボカドを原材料に使用したものがあります。

「あれ?アボカドって犬が食べたら危険じゃなかったっけ?」と不思議に感じた飼い主さんは多いはず。

たしかに、アボカドには「ペルシン」という毒素が含まれているため、犬がアボカドを食べると下痢やおう吐、呼吸困難などの中毒症状が引き起こされる危険性があります。

ただ、アボカドを使用したドッグフードはペルシンの毒素を抑える製造方法で作られているため、愛犬が食べてもペルシンの影響を受ける心配はありません。

とはいえ、家庭で愛犬にアボカドを与えるのは危険なので絶対にやめましょう。

チェックポイント!

野菜は生よりゆでてから与えるほうがおすすめ!

犬にOKなキャベツやサツマイモなども、与えすぎないように注意しよう

つづいて、果物について見ていきましょう。

犬におすすめの果物は?

犬におすすめの果物は?

犬は甘いものが大好きなので、果物を欲しがる愛犬も多いと思います。
さっそく愛犬に与えても良い果物と注意点をチェックしていきましょう。

犬に与えてもいい果物は?

生食 注意点
りんご 皮は与えない
バナナ カロリー高め
みかん 皮は除くほうが安心
イチゴ ごく少量
スイカ 水分が豊富
メロン 種を取り除く
種を取り除く
水分が豊富
ブドウ × 腎臓障害
細かく切る
イチジク × 中毒成分がある
さくらんぼ 種を除く
びわ 皮・種を除く
グレープフルーツ × 皮に中毒成分がある
レモン × 皮に中毒成分がある
パイナップル ごく少量
キウイ ごく少量
マンゴー カロリー高め
ブルーベリー 消化しにくい
プルーン × 中毒成分がある

愛犬に果物を与える場合は、原則として皮や種、芯は取り除き、実の部分だけを与えましょう。

とくにおすすめは、リンゴです。
シャキシャキした食感が特徴のリンゴは、細かく切っても食感が残りやすく愛犬も食べごたえがあり喜んでくれるはず。

また夏の暑い時期は、水分が豊富に含まれているスイカや梨もおすすめ。

ただ果物は糖分が多いので、与えすぎると肥満の原因になります。
与える量は「少なめ」をいつも心がけるようにしましょう。

チェックポイント!

リンゴや梨、スイカなどの水分が多い果物がおすすめ!

ただし糖分が多いので、与えすぎには注意しましょう

つぎは、肉類や乳製品です。

肉や乳製品を与えるときの注意点は?

肉や乳製品を与えるときの注意点は?

愛犬に肉や骨、乳製品を与えている飼い主さんも多いと思います。
あらためて肉類や乳製品を与えるときの注意点を確認しましょう。

犬に与えてはいけない肉・乳製品は?

生食 加熱 注意点
鶏肉 高タンパク低脂肪
ササミ リンが多い
牛肉 高カロリー
豚肉 × 生は寄生虫が多い
鹿肉 ビタミンB2豊富
馬肉 鉄分豊富
レバー 生食は新鮮なものだけ
× 食べ方に注意
白身だけの生食はNG
ソーセージハムなど × × 塩分が多い
牛乳 × × 乳糖が多い
犬用ミルク
ヨーグルト 無糖のみ
チーズ 犬用だけOK

●肉・骨について

肉は生食・加熱のどちら良いですが、生肉には寄生虫や食中毒の原因菌となる細菌が潜んでいる可能性があります。
ですから愛犬に生肉を与える場合は、必ず生食専用のお肉を与えましょう。

また骨を与える場合も注意が必要です。
加熱した骨はタテに割れやすく、のどや体内を傷つける危険性があります。

そのほかにも、愛犬が骨を丸ごと飲み込んでのどに詰まらせないように、口に入り切らない大きさの骨を与えましょう。
与えている間は愛犬から目を離さず、誤飲防止のためには飲み込めるサイズになったら取り上げるのも1つの方法です。

それから、大きく硬い骨ばかり噛み続けると、歯が擦り減る場合があります。ときどき愛犬の口の中をチェックして、歯がダメージを受けていないか確認しましょう。

なお、未熟な子犬や高齢犬は骨の硬さに歯が負けてしまいやすいので、骨を与えるのはやめましょう。

●乳製品について

またヨーグルトやチーズが大好きな愛犬も多いと思いますが、牛乳やチーズは私たちが食べる人用のものを与えてはいけません。

まず牛乳には、犬が分解できない乳糖が多く含まれているため、愛犬に与えるとお腹を壊して下痢を起こします。
チーズは塩分が多すぎるので、愛犬にはNGです。

そのためチーズやミルクは、必ず犬用のものを与えましょう。

なお、ヨーグルトは乳糖が少ししか含まれていないので、人用のものを与えても問題ありません。
ただ砂糖が含まれているものは糖分を摂りすぎるので、愛犬に与える場合は無糖タイプにしましょう。

チェックポイント!

生肉を与える場合は、必ず生食専用のお肉を!

骨を与える場合は誤って飲み込まないように見守ってあげましょう。

つぎは魚介類です。

犬に生魚を与えても良い?

犬に生魚を与えても良い?

一般的に、犬のタンパク源はお肉がメインな気がしますが、魚や海藻なども愛犬に与えて良いのでしょうか?
さっそく、見ていきましょう。

犬に与えてはいけない魚介類は?

生食 加熱 注意点
サケ × 生は寄生虫の危険あり
アジ ×
サンマ ×
サバ ×
マグロ
ししゃも × × 塩分が多い
イカ・タコ × × 消化不良を起こす
カニ・エビ × ×
かつおぶし 塩分多め
のり 味付きはNG
ワカメ 塩抜き必須

生魚は寄生虫が潜んでいる危険性があるので、寄生虫がつきやすいサケやサバなどの生食は基本的にNG
刺身用であれば問題ないかもしれませんが、加熱してから与えるほうが安心です。

かつお節は風味が豊かなので、細かく裂いてドッグフードのふりかけとして少量与えるのもおすすめ。
ただナトリウムが多いので与えすぎは避けましょう。

のりは味付けでなく、焼き海苔であれば少量を与えてOKです。
わかめは十分に塩抜きしてから与えましょう。

チェックポイント!

魚は加熱してから与えるほうが、食中毒の心配がありません。

かつおぶしや海苔、わかめは塩分(ナトリウム)を摂りすぎないように、少しだけ与えましょう

つぎは、ご飯やパン、ナッツや豆類についてです。

ご飯やパン、ナッツ類を与えるのは危険?

ご飯やパン、ナッツ類を与えるのは危険?

「犬はご飯やパンなどの炭水化物を消化できない!」という意見もありますが、愛犬にご飯やパン、豆類を与えるのは危険なのでしょうか?

その答えを確認していきましょう。

犬に与えてはいけない穀物・豆類は?

生食 加熱 注意点
白米 × 加熱必須
玄米・雑穀米 × 少量
パン × × 糖分・塩分・添加物が多い
うどん・そば・パスタ × 細かく切る
大豆 × 少量
小豆 × 少量
豆腐
納豆 少量
おから
豆乳 少量
ピーナッツ × ごく少量
アーモンド × ごく少量
マカダミアナッツ × × 中毒症状

表のとおり、愛犬にご飯(加熱したもの)を与えるのは問題ありません。
なぜなら、犬が消化しにくいのは「加熱されていない生の穀物」だから。

そもそも犬の唾液には、穀物に含まれるデンプン(炭水化物の1種)を消化する酵素(アミラーゼ)が含まれていないので、生のお米や小麦などの穀物を消化するのが苦手です。

しかしお米などの穀物は加熱されると、犬の体内でも消化しやすい状態(α化)に変わるため、犬は問題なく消化できます。

ただし、パンは糖分や塩分、添加物など犬に不要のものも多く含まれているので、与えないほうが良いです。

また麺類も塩分が多いので与えすぎには要注意。
食べやすいように細かく切って与えましょう。

ピーナッツやアーモンドなどのナッツ類は、脂質が多く含まれているのでカロリーを摂り過ぎないように注意が必要です。
また皮が硬く消化不良を起こす場合もあるので、お腹の弱いワンちゃんは避けましょう。

チェックポイント!

加熱した温かいお米は、犬の体内でも消化しやすい状態(α化)に変わっているので、愛犬に与えても問題ありません

ただ、玄米や雑穀米の殻で消化不良を起こす場合もあるので、お腹の弱いワンちゃんには白米だけにしましょう

つぎは、調味料・飲み物についてです。

犬に味付けは必要ない?

犬に味付けは必要ない?

人は熱中症の予防として、水だけでなく少量の塩分を摂ることが推奨されていますが、愛犬にも塩分を取らせるほうが良いのでしょうか?

では、犬に与えてはいけない調味料と飲み物について見ていきましょう。

犬に与えてはいけない調味料・飲み物は?

摂取 注意点
しょうゆ × 塩分が多い
ソース × 糖分、塩分が多い・玉ねぎも入っている
ケチャップ ×
マヨネーズ × 高カロリー
× 塩から摂取しなくて良い
コショウ × 胃腸を刺激
砂糖 × 肥満
ハチミツ 高カロリー
梅干し × 塩分が多い
アルコール飲料 × 中毒症状を起こす
緑茶 × カフェイン中毒
麦茶 できれば水が良い
コーヒー × カフェイン中毒
ココア × テオブロミン中毒
ミネラルウォーター 軟水はOK

●調味料について

まず調味料についてですが、愛犬のご飯を手作りする場合に味付けは一切必要ありません。

調味料は糖分や塩分が多く、ソースやケチャップには犬が食べてはいけない玉ねぎも含まれていて危険です。

また犬は体に必要な塩分(ナトリウム)は少量なので、肉や魚を食べれば必要量は十分に摂取できます。
そのため、わざわざ塩を与える必要はありません

なお、犬の熱中症予防には、水分補給と室内の温度管理が大切です。
熱中症になった場合も体を冷やすことが重要で、塩分を摂らせる必要はありません。

●水・お茶について

愛犬の水分補給に最も良いのは、水です。

コーヒーや紅茶、緑茶にはカフェインが含まれているので、愛犬に与えるのはやめましょう。

またカフェインが含まれていない麦茶であれば、少量与える分には問題ありません。
ただ、麦茶にはミネラルが多く含まれているので、与える場合は薄めて与えるほうが安心です。

なお、飼い主さんが日中不在で愛犬の飲み水をこまめに取り換えられない場合は、ミネラルウォーターより水道水のほうが安全性は高いのでおすすめです。

ミネラルウォーターを与える場合は、ミネラルを過剰摂取させないように「軟水かつ中性~弱アルカリ性」のタイプを選びましょう

チェックポイント!

愛犬にわざわざ塩分を与える必要はありません

また愛犬の水分補給はお茶やジュースではなく、シンプルに「水道水」がおすすめです!

さいごは、ケーキやアイスクリームなどのお菓子についてです。

少しだけなら、ケーキやアイスを与えても良い?

少しだけなら、ケーキやアイスを与えても良い?

ケーキやアイス、クッキーなどの袋を開けた瞬間に、愛犬がバーっと走ってくることってありますよね。

目をルンルンと輝かせてお菓子をくれるのをひたすら待っている愛犬を見ると、「少しくらいなら・・」と、ついついあげてしまう飼い主さんも多いのでは?

少量なら与えても問題ないのか、その答えは分かっている気もしますが、あらためて確認しましょう。

犬に与えてはいけないお菓子は?

摂取 注意点
チョコレート × テオブロミン中毒
クッキー × 糖分が多い
プリン × 糖分が多い
アイスクリーム × 糖分、脂質が多い
キシリトール × 低血糖症急性肝不全
ケーキ × 糖分、脂質が多い

分かっていましたが、少量であっても私たちが食べるケーキやアイス、クッキーなどのお菓子を与えてはいけません。

これらのお菓子には大量の砂糖やバターなどが含まれているので、愛犬に与えると糖分や脂質、カロリーを過剰摂取することになります。

また私たちの感覚では少量だと思っても、チワワやトイプードルなどの小型犬にとっては摂取量が多く、肥満の原因です。

さらに甘いお菓子や濃い味の食べ物を与えていると、ドッグフードの薄味に満足できなくなってご飯を食べなくなる場合もあります。

愛犬は飼い主さんから与えられた食べ物だけで、健康を維持しなければなりません。
ですから愛犬がどんなに欲しがっても、お菓子や人の食べ物は与えないように徹底しましょう。

チェックポイント!

愛犬にお菓子やケーキ、アイスを与えるのは絶対ダメ!

肥満の原因だけでなく、ドッグフードを食べなくなる場合もあります

以上が、愛犬に食べさせてはいけないNG食品と食べて良いOK食品についてです。

さいごに、愛犬が誤ってNG食品を食べてしまった場合の対処法を確認しましょう。

もし愛犬が食べてしまった場合は・・

もし愛犬が食べてしまった場合は・・

もし愛犬が食べてはいけない食品、とくに危険性の高い玉ねぎやブドウなどを食べてしまった場合は、どうすれば良いのでしょうか。

まずは愛犬の様子を確認します。
お菓子などを少量食べたくらいで、愛犬の体調や様子に変わりがなく元気な場合は、とりあえず様子を見守りましょう。

しかし愛犬がぐったりしている、息が荒い、吐いたなどの体調に異変がある場合は、すぐに病院へ連絡し、今の状況を伝えましょう。

愛犬が何か食べて様子がおかしいとき・・

  1. 愛犬が何を食べたか、周辺を確認する
  2. 食べた量はどのくらいか?
  3. 食べたのはいつ頃か?
  4. 愛犬の症状はどんな感じ(吐き気、呼吸の速さ、元気の有無など)

なお、獣医さんへ連絡するときに愛犬が「何を」「どのくらい」「いつ頃」食べたのか、分かる範囲で良いので伝えると、獣医さんから適切な応急処置の指示をもらいやすくなります。

また、おう吐や下痢、呼吸の速度、元気の有無など、愛犬の気になる様子も一緒に伝えましょう。

まとめ

犬が食べて良い食品と食べてはいけない食品について、おわかりいただけたでしょうか?

犬は食欲や好奇心が旺盛なので、人の食べ物を欲しがったり目に入ったものを何でも口に入れる傾向があります。

また、以前に誤って食べたけど問題なかったからといって、油断してはいけません。

以前は表立った影響がなくても、次に摂取したときにはその成分に対する抗体ができてアレルギー反応を起こす場合もあります。

愛犬が食べるものは、愛犬の体づくりと健康維持になるものだけを与えるように、しっかり管理していきましょう。

参考サイト:絶対に与えてはいけない食物

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