
【ペットフード販売士が徹底調査】サイエンスダイエット・プロの良い点・悪い点がひと目で分かる!成分・材料・本当の評価は?
アメリカの獣医師がペットのために選ぶフードブランドNO.1の「サイエンス・ダイエット」シリーズのドッグフード。
今回は、愛犬の健康ニーズに応えるため特別に開発された「サイエンス・ダイエット<プロ>」から「サイエンスダイエット・プロ(健康ガード・体重管理:小粒・1~6歳)」の安全性と栄養バランスをチェックしましょう。
【 総合評価 】
2 点
目 次
サイエンスダイエット・プロドッグフードの評価結果
●ドッグフードの評価結果について・・
犬のごはん塾では、ドッグフードの評価基準として「安全性」と「栄養バランス」を中心に評価しています。
犬のごはん塾では、ドッグフードの評価基準として「安全性」と「栄養バランス」を中心に評価しています。
【安全性の評価結果】では、愛犬が毎日安心して食べられるかをチェックし、【栄養バランスの評価結果】では、愛犬に必要な栄養がバランス良く含まれているか分析しています。
それでは、サイエンスダイエット・プロ(体重管理)ドッグフードの「安全性」と「栄養バランス」をチェックしましょう。
サイエンスダイエット・プロドッグフードの安全性
チェック項目 | 評価 |
---|---|
人工添加物 | ◎不使用 |
原料の品質 | ×不明 |
4Dミート | ×不明 |
副産物 | ×使用 |
主原料 | 〇チキン |
安全性の評価結果
- 着色料や保存料などの人工添加物不使用
- 原材料の品質がわからない
- アレルギーを起こしやすい小麦が使用されている
サイエンスダイエット・プロドッグフードの栄養バランスの評価結果
※ベストな数値は健康な成犬の目安です
栄養素 | レベル |
---|---|
カロリー | 低い |
タンパク質 | 標準 |
脂 質 | 低い |
粗繊維 | 高い |
ミネラル 他 | 標準 |
栄養面の評価結果
- 100g・300kcal以下の超・低カロリー
- 脂肪燃焼を助けるカルニチン配合
- 繊維量が13%以上と多い
→ 『サイエンスダイエット・プロの栄養バランス』を詳しく見る
人工添加物不使用なのは評価できますが、原材料の品質が不明です・・
また、犬がアレルギーを起こしやすい小麦が使用されている点も気になります
さらに詳しい内容について、フードの安全性から見ていきましょう。
サイエンスダイエット・プロドッグフードの安全性の評価結果
サイエンスダイエット・プロドッグフードの安全性
チェック項目 | 評価 |
---|---|
人工添加物 | ◎不使用 |
原料の品質 | ×不明 |
4Dミート | ×不明 |
副産物 | ×使用 |
主原料 | 〇チキン |
『安全性の基準』はこちら
添加物
![]() |
無添加、自然由来の酸化防止剤のみ |
---|---|
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添加物を使用(要注意の添加物以外) |
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要注意の添加物を使用 |
原料の品質
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ヒューマングレード(人が食べられる品質)の表示あり |
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ヒューマングレードの表示なし(副産物不使用) |
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ヒューマングレードの表示なし(副産物使用) |
4Dミート(病気や死んだ家畜の肉)
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不使用の表示あり(ヒューマングレード) |
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不使用の表示なし(副産物不使用) |
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不使用の表示なし(副産物使用) |
副産物(○○エキス・○○ミール)
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不使用(ヒューマングレードの表示あり) |
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使用(使用した家畜の種類や部位が確認できる) |
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使用(使用した家畜の種類や部位が不明) |
主原料
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肉か魚が50%以上、又は第1と第2原料が肉か魚 |
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第1原料が肉か魚で、第2原料は穀物 |
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第1原料が穀物(トウモロコシ、小麦、米) |
サイエンスダイエット・プロドッグフードの安全性は?
サイエンスダイエット・プロは、安全性を判断する5つのポイント(添加物・品質・4Dミート・副産物・主原料)のうち、問題がないのは添加物だけ。
原材料の品質や内容については、気になる点がたくさんあります。
それぞれの注意点を見ていきましょう。
●添加物
サイエンスダイエット・プロの原材料には、体への影響が心配な人工添加物は一切使用されていません。
●サイエンスダイエット・プロには、下記の添加物は使用されていません!
- 着色料
- 保存料
- 香料
- 増粘剤
- 保湿剤
- 発色剤
- 防カビ剤
- 酸化防止剤(BHT・BHA)
- pH調整剤
着色料や保存料などの添加物は、フードの見た目を良くしたり賞味期限を操作するのが目的で、本来は犬が口にする必要はありません。
添加物の中には大量摂取すると、アレルギーや涙やけ、がんなどに悪影響を与える危険なものもあります。
しかし、サイエンスダイエット・プロは、フードの酸化を抑える酸化防止剤も天然成分だけに徹底されています。
サイエンスダイエット・プロの酸化防止剤
- ミックストコフェロール(ビタミンE)
- ローズマリー抽出物
- 緑茶抽出物
天然由来の抗酸化力を利用して、フードの酸化が安全に防止されている点は高ポイントです。
着色料や保存料などの体に危険な添加物は一切使用されていません!
●原材料の品質(4Dミート・副産物)
じつはドッグフードの安全基準は、人間の食品や家畜のエサより下。
そのためドッグフードの原材料には、私たちなら絶対に口にしない4Dミート(病気・死亡家畜)や家畜の内臓や血液、羽、ひづめを再利用した副産物が含まれている場合があります。
このような粗悪なドッグフードを避けるには、「ヒューマングレード」や「人が食べられる高品質な食材を使用」などの表示があるフードを選ぶこと。
ちなみに、サイエンスダイエット・プロの公式サイトには、「高い品質基準を確保するため、徹底した品質管理を行っています」とのコメントがあります。
しかし、品質基準がどのようなものか具体的には表示されていません。
また原材料にある「チキンエキス」や「動物性油脂」は、家畜の内臓や羽などが含まれた副産物であり、その原料には4Dミートが使用されている可能性があります。
サイエンスダイエット・プロは、原材料の品質に関して「人も食べられる」などの具体的な表示がないため、安全面に不安が残ります。
「人も食べられる高品質な食材」などの具体的な表示がないため、安全面に不安を感じます
また原材料にある「チキンミール」や「動物性油脂」は、家畜の内臓や羽、ひづめ等を利用した「副産物」です
●主原料
サイエンスダイエット・プロの主原料はチキン。パッケージにも「高品質なチキン」と表示されているので、主原料は問題ありません。
鶏肉は体の成長や維持に欠かせない「良質なタンパク質」が豊富。ほかの肉より消化・吸収されやすいため代謝が上がり、体を温める効果もあります。
ただ主原料のチキン以降は、マイロ(穀物:モロコシの一種)、小麦、コーングルテン、大麦など穀物ばかり。
とくに小麦は犬のアレルギーの原因になりやすいので、体への影響が心配です。
主原料は「高タンパク・低脂肪」のチキンが使用されているのは評価できますが、その他の原料は穀物が多いのが残念・・
犬のアレルギーの原因に多い小麦が使用されている点も要注意です!
対応年齢や酸化防止対策、価格について
対応年齢・酸化防止対策など
フードの対応年齢 | 1~6歳 |
酸化防止剤 | ミックストコフェロール他 |
穀物 | マイロ・小麦・トウモロコシ |
原産国 | アメリカ |
価格(1袋/3.3kg) | 3,550円(税込) |
内容量の種類 | 1.6kg・3.3kg |
公式サイト | 公式サイト |
※Amazon参考価格
皮膚や関節、発育など、さまざまな健康ニーズに対応
サイエンスダイエット・プロは年代別の健康ケアに対応するため、8種類(発育、活力、脳、腎臓・心臓、体重管理、関節、避妊・去勢、皮膚)の健康サポートフードが開発されています。
●サイエンスダイエット・プロの種類(一部紹介)
- ・サイエンスダイエット・プロ 健康ガード
(発育~12ヶ月/妊娠・授乳期)小型犬用・サイエンスダイエット・プロ 健康ガード
(体重管理・小粒・1~6歳)
※今回チェックしているフード・サイエンスダイエット・プロ 健康ガード
(活力・小粒・1~6歳)・サイエンスダイエット・プロ 健康ガード
(関節・小粒・7歳~)・サイエンスダイエット・プロ 健康ガード
(腎臓・心臓・小粒・7歳~)・サイエンスダイエット・プロ 健康ガード
(皮膚・小粒・1~6歳)
●サイエンスダイエット・プロドッグフードの商品一覧
公式サイトにはサイエンスダイエット・プロを半年以上の間、愛犬に与え続けた飼い主さんの95%が健康を実感との表示があります。
ドッグフードは愛犬との相性が何よりも大事なので、サイエンスダイエット・プロと愛犬の相性が良ければ効果は実感できると思います。
ただ、「原材料の安全性が確かではない」「副産物が使用されている」「穀物の割合が多い」ことを考えると、愛犬にはおすすめできません。
サイエンスダイエット・プロドッグフードの原材料
危険な材料を赤色、良い材料を緑色でチェックしています。
原材料
チキン、マイロ、小麦、エンドウマメブラン、コーングルテン、大麦、トウモロコシ、セルロース、チキンエキス、ビートパルプ、植物性油脂、亜麻仁、動物性油脂、小麦ブラン、オート麦ファイバー、リンゴ、ブロッコリー、ニンジン、クランベリー、エンドウマメ、乳酸、ミネラル類(カルシウム、ナトリウム、カリウム、クロライド、銅、鉄、マンガン、セレン、亜鉛、ヨウ素)、ビタミン類(A、B1、B2、B6、B12、C、D3、E、ベータカロテン、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチン、コリン)、アミノ酸類(タウリン、リジン)、カルニチン、酸化防止剤(ミックストコフェロール、ローズマリー抽出物、緑茶抽出物)
主原料はタンパク質が豊富な鶏肉が使用されていますが、全体的には穀物が多く配合されています。
その結果、炭水化物の割合は全体の47.2%。サイエンスダイエット・プロ(体重管理)は、約半分が炭水化物でできています。
原材料で気になること
その他にも、気になる原材料をチェックしましょう。
●チキンエキス・動物性油脂は4Dミート?
原材料にある「チキンエキス」「動物性油脂」のように、原料がわからない曖昧な表示の材料は食用にならない家畜の部位(内臓・血液・ひづめ、羽など)を使用した「副産物」です。
ただ、家畜の内臓や血液にも栄養が含まれているので、それらを原材料に使用することは悪くありません。
問題なのは、原料の質。
サイエンスダイエット・プロは、「ヒューマングレード」などの表示がないため、チキンエキスや動物性油脂の原料には4Dミート(病気・死亡した家畜)が使用されている危険性があります。
●ビートパルプの残留薬剤が心配・・
ビートパルプは、砂糖の原料であるビート(サトウダイコン・テンサイ)の絞りカス。
食物繊維が豊富に含まれているので、体重管理用のフードに多く利用されています。
ただ、ビートパルプを抽出するときに薬剤が使用される場合が多く、その残留薬剤の影響が心配です・・。
薬剤を使用しない圧力製法のビートパルプは安全ですが、サイエンスダイエット・プロのビートパルプはどちらの製法か表示されていないため、不安です。
●亜麻仁は肌や毛の健康をサポート
原材料の中で評価できる食材は、亜麻仁(あまに)です。
亜麻仁には、肌や毛の健康維持に欠かせない「オメガ3」が豊富に含まれています。
オメガ3の抗炎症作用により、肌荒れや毛のパサつきの予防・改善効果が期待できます。
つづいて、栄養バランスについて見ていきましょう。
サイエンスダイエット・プロドッグフードの栄養バランスは?
サイエンス・ダイエット(小型・成犬用)のパッケージには、下記の成分表が表示されています。
サイエンスダイエット・プロの栄養成分
タンパク質:20.0%以上
脂質:7.0%以上~11.0%以下
粗繊維:14.0%以下
灰分:7.0%以下
水分:10.5%以下
カルシウム:0.5%以上
リン:0.4%以上
カルニチン:200mg/kg以上
オメガ3:0.20%以上
オメガ6:2.0%以上
ビタミンE:400IU/kg以上
ビタミンC:85mg/kg以上
代謝エネルギー:299kcal/100g
犬のごはん塾では上記の成分表は使わず、フードに含まれる水分を差し引いた乾燥重量で栄養バランスをチェックします。
なぜならフードに含まれる水分量は製品ごとにちがうため、水分を抜いた乾燥重量で栄養バランスを確認するほうが他のフードとのちがいが分かりやすくなるからです。
ちなみに乾燥重量はパッケージに記載されている成分表をもとに、下記の計算式で割り出します。
乾燥重量の求め方
乾燥重量=栄養素の値÷(100-フードの水分量)×100
サイエンス・ダイエット(小型・成犬用)の乾燥重量の値を見てみましょう。
サイエンスダイエット・プロドッグフードの乾燥重量の成分値
- 粗タンパク質:25.0%
- 脂質:9.0%
- 粗繊維:13.3%
- 炭水化物:47.2%
- カルシウム:0.87%
- ナトリウム:0.35%
- カリウム:0.8%
- マグネシウム:0.134%
- ビタミンC:248ppm
- ビタミンE:710IU/kg
- オメガ3:0.53%
- オメガ6:3.16%
上記の値を「犬のごはん塾が示す栄養バランスの基準」にそって評価すると、下記のような評価結果となります。
サイエンスダイエット・プロドッグフードの栄養バランスの評価結果
※ベストな数値は健康な成犬の目安です
栄養素 | レベル |
---|---|
カロリー | 低い |
タンパク質 | 標準 |
脂 質 | 低い |
粗繊維 | 高い |
ミネラル 他 | 標準 |
『栄養バランスの基準』はこちら
カロリー(100gあたり)
- 低い
- 340kcal未満
- やや低い
- 340~360kcal未満
- 標準
- 360~380 kcal未満
- やや高い
- 380~400kcal未満
- 高い
- 400kcal以上
タンパク質
- 低い
- 22%未満
- やや低い
- 22~24%未満
- 標準
- 24~27%未満
- やや高い
- 27~29%未満
- 高い
- 29%以上
脂質
- 低い
- 10%未満
- やや低い
- 10~12%未満
- 標準
- 12~15%未満
- やや高い
- 15~17%未満
- 高い
- 17%以上
カルシウム
- 低い
- 0.7%未満
- やや低い
- 0.7~1.0%未満
- 標準
- 1.0~1.8%以内
- やや高い
- 1.8~2.2%未満
- 高い
- 2.2%以上
リン
- 低い
- 0.8%未満
- やや低い
- 0.8~1.0%未満
- 標準
- 1.0~1.6%以内
- やや高い
- 1.6~1.8%未満
- 高い
- 1.8%以上
カルシウム:リン比
- 適正値
- 1:1~2:1
粗繊維
- 低い
- 1.5%未満
- やや低い
- 1.5~3%未満
- 標準
- 3~4.5%未満
- やや高い
- 4.5~6%未満
- 高い
- 6%以上
ナトリウム
- 低い
- 0.1%未満
- やや低い
- 0.1~0.3%未満
- 標準
- 0.3~0.5%未満
- やや高い
- 0.5~0.7%未満
- 高い
- 0.7%以上
マグネシウム
- 低い
- 0.06%未満
- 標準
- 0.06~0.11%未満
- 高い
- 0.11%以上
栄養面の評価結果
- 100g・300kcal以下の超・低カロリー
- 脂肪燃焼を助けるカルニチン配合
- 繊維量が13%以上と多い
栄養面のポイントを詳しく見ていきましょう。
体重管理用の超・低カロリーフード
サイエンスダイエット・プロ(体重管理)は、適正体重の維持をサポートするための健康フードです。
そのため、カロリーは100gあたり299kcalと超・低カロリー!
市販のドッグフードの平均カロリーは360~380kcalなので、サイエンスダイエット・プロ(体重管理)は一般的なフードと比べて、カロリーがとても抑えられています。
ただ、カロリーが低くても与えすぎれば肥満の原因になり、反対にフードの量が少なすぎるとエネルギー不足に陥る危険性もあります。
適正体重に近づけるように、フードの量はきちんと守って与えましょう。
ちなみに、原材料に配合されているカルニチンは脂肪燃焼を促す効果があり、愛犬の体重管理をサポートしてくれます。
繊維の量が13%以上!うんちの回数が増える
体重管理用のドッグフードは繊維の量が多いです。その理由は、食物繊維は「体に吸収されない」「フードのカサを増やす」から。
一般的なフードの繊維量は3~4.5%ですが、サイエンスダイエット・プロ(体重管理)の繊維量は13.3%。(どちらも乾燥重量:フードの水分を抜いた値)
フードに含まれる繊維の量が圧倒的に多いです。
なお、食物繊維は体内に吸収されないため、繊維の量が多いフードを食べるとうんちの回数が増えます。
また、お腹の弱いワンちゃんは繊維の多いフードに急に切り替えると、便秘や下痢を起こす場合もあるので注意しましょう。
まとめ
サイエンスダイエット・プロは、220人以上の栄養学者と獣医師が最新の栄養学に基づいて開発されたドッグフードとされています。
しかし・・
「原材料にどのような品質の食材が使用されているか分からない」
「チキンエキスや動物油脂などの副産物が使用されている」
「アレルギーを起こしやすい小麦をはじめ、穀物の割合が多い」など
本当に愛犬の体に良いフードなのか疑問に思う点がたくさんあります。
愛犬には原材料に不安な点が1つもない、安全性がきちんと確認できるドッグフードがおすすめです。
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