【ペットフード販売士が徹底調査】プッチーヌの良い点・悪い点がひと目で分かる!成分・材料・本当の評価は?

【ペットフード販売士が徹底調査】プッチーヌの良い点・悪い点がひと目で分かる!成分・材料・本当の評価は?
「プッチーヌ」は少食で好き嫌いの多い小型犬のために作られた、半生(セミモイスト)タイプのドッグフードです。

半生の柔らかな食感は、どのように保っているのか・・

さっそく、「プッチーヌ(半生・7歳以上・ささみ入り)ドッグフード」の安全性と栄養面をチェックしましょう。

【 総合評価 】

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→ ドッグフードの選び方・基準」をさらに詳しく見る

プッチーヌドッグフードの評価結果

●ドッグフードの評価結果について・・
犬のごはん塾では、ドッグフードの評価基準として「安全性」と「栄養バランス」を中心に評価しています。

【安全性の評価結果】では、愛犬が毎日安心して食べられるかをチェックし、【栄養バランスの評価結果】では、愛犬に必要な栄養がバランス良く含まれているか分析しています。

それでは、プッチーヌ(半生・7歳以上)ドッグフードの「安全性」と「栄養バランス」をチェックしましょう。

プッチーヌドッグフードの安全性

チェック項目評価
人工添加物×使用
原料の品質×不明
4Dミート×不明
副産物×使用
主原料穀類
安全性の評価結果
  • 添加物の使用が多い
  • ヒューマングレードの表示なし
  • 主原料は犬が消化しにくい小麦粉

→ 『プッチーヌの安全性』を詳しく見る

プッチーヌドッグフードの栄養バランスの評価結果

プッチーヌドッグフードの栄養バランスの評価結果※ベストな数値は健康な成犬の目安です

栄養素 レベル
カロリー 低い
タンパク質 標準
脂 質 低い
粗繊維 やや高い
ミネラル 他 やや低い
栄養面の評価結果
  • 肉・魚由来の「良質なタンパク質」が少ない
  • オメガ6・オメガ3の不足に注意
  • 血糖値を急上昇させる「異性化糖」配合

→ 『プッチーヌの栄養バランス』を詳しく見る

チェックポイント!

半生の食感を維持するために大量の添加物を使用!
主原料はアレルギーを起こしやすい小麦など、悪い点が目立ちます・・

さらに詳しい内容について、ドッグフードの安全性から見ていきましょう。

プッチーヌドッグフードの安全性の評価結果

プッチーヌ(半生・7歳以上)ドッグフードの安全性

チェック項目評価
人工添加物×使用
原料の品質×不明
4Dミート×不明
副産物×使用
主原料穀類

『安全性の基準』はこちら

添加物

◎ 無添加、自然由来の酸化防止剤のみ
△ 添加物を使用(要注意の添加物以外)
× 要注意の添加物を使用

原料の品質

◎ ヒューマングレード(人が食べられる品質)の表示あり
△ ヒューマングレードの表示なし(副産物不使用)
× ヒューマングレードの表示なし(副産物使用)

4Dミート(病気や死んだ家畜の肉)

◎ 不使用の表示あり(ヒューマングレード)
○ 不使用の表示なし(副産物不使用)
× 不使用の表示なし(副産物使用)

副産物(○○エキス・○○ミール)

◎ 不使用(ヒューマングレードの表示あり)
△ 使用(使用した家畜の種類や部位が確認できる)
× 使用(使用した家畜の種類や部位が不明)

主原料

◎ 肉か魚が50%以上、又は第1と第2原料が肉か魚
○ 第1原料が肉か魚で、第2原料は穀物
△ 第1原料が穀物(トウモロコシ、小麦、米)

プッチーヌドッグフードの安全性は?

プッチーヌ(半生・7歳以上)ドッグフードは、安全性を判断する5つのポイント(添加物・品質・4Dミート・副産物・主原料)のすべてが最低評価です。

それぞれの注意点を見ていきましょう。

●添加物

プッチーヌ(半生)は、とにかく添加物の使用が多い!

半生の柔らかい質感を保つため、保湿剤や粘着剤、膨張剤などの添加物が使用されています。

プッチーヌ(半生)に使用されている添加物
  • プロピレングリコール
  • グリセリン(保湿剤)
  • リン酸塩(Na)
  • 保存料(ソルビン酸カリウム)
  • 膨張剤
  • 酸化防止剤(ビタミンC)



※プロピレングリコール、グリセリンは保湿剤、リン酸塩は粘着剤の役割があります。

以上の添加物のなかで、唯一使用が許せるのは酸化防止剤のビタミンCだけ。ビタミンCの抗酸化成分を利用した酸化防止剤は、体への影響が少なく問題ありません。

それに対して、残りの添加物はドッグフードを柔らかく保つ効果はありますが、愛犬の体にはまったく必要ないものばかり・・。

添加物は体内に蓄積すると、涙やけやアレルギーを引き起こす危険性もあるので、愛犬には摂取させないのが1番です。

チェックポイント!

半生(セミモイスト)の柔らかい食感を維持するため、添加物が大量に使用されています

しかし、保湿剤や膨張剤などの添加物は、愛犬の体にまったく必要ありません!

●原材料の品質(4Dミート・副産物)

プッチーヌを製造する「日清ペットフード株式会社」の公式サイトには、「食品と同様に安全確認を実施」などのドッグフードの安全性に関する情報が掲載されています。

ただ、ドッグフードの原材料の品質について、「ヒューマングレード(人間基準)」や「人も食べられる高品質な食材を使用」などの具体的な表示は1つもなし・・。

食品と同じ検査方法でも、使われる材料が低品質なものだと意味がありません。

また、プッチーヌの原材料にある「動物性油脂」や「フィッシュエキス」は、食用に利用できない家畜や傷んだ魚から作られた「副産物」です。

4Dミート・副産物の疑いのある原材料
  • 動物性油脂
  • フィッシュエキス

さらにプッチーヌはヒューマングレードの表示がないため、「動物性油脂」の原料には4Dミートと呼ばれる病気や死亡した家畜が使用されている危険性があります。

チェックポイント!

プッチーヌは「ヒューマングレード」などの品質表示がありません!
粗悪な副産物(動物性油脂・フィッシュエキス)も使用されているので、安全性に不安を感じます・・

●主原料

プッチーヌ(半生・7歳以上)ドッグフードは、アレルギーの原因になりやすい小麦(小麦粉・小麦グルテン)が主原料に使用されています。

また、犬は小麦をはじめとする穀物の消化が苦手・・。大量摂取では消化不良による下痢や嘔吐を起こしやすいです。

本来、犬が消化しやすく体に必要な栄養を効率良く補える食材は肉や魚ですが、プッチーヌは肉や魚より穀物が多く配合されています。

チェックポイント!

アレルギーの原因になりやすい小麦が主原料です!
小麦は消化しにくく、栄養も効率よく補えません・・

対応年齢や酸化防止対策、価格について

対応年齢・酸化防止対策など

フードの対応年齢7歳以上
酸化防止剤ビタミンC
穀物小麦粉・脱脂米糠など
原産国日本
価格1袋/200g)402円(税込)
購入方法公式サイト

※Amazon参考価格

プッチーヌは小型犬専用のドッグフード

今回は「プッチーヌ(半生・7歳からの高齢犬用・ささみ入り)」を分析していますが、年齢別(1歳・7歳・11歳)やドライタイプなどの種類もあります。

●プッチーヌの種類(一部紹介)

  • ・プッチーヌ(半生・1歳から・ビーフ入り)
    ・プッチーヌ(半生・7歳からの高齢犬用・ささみ入り)
    ※今回チェックしているドッグフード

    ・プッチーヌ(半生・7歳からの高齢犬用・低脂肪タイプまぐろ入り)

    ・プッチーヌ(半生・11歳からの高齢犬用・鶏なん骨入り)

    ・プッチーヌ(ドライ・1歳から・ビーフ練り込み粒入り)

    ・プッチーヌ(ドライ・全年齢用・朝ごはん&夜ごはん・チーズ&かつお節入り)

    プッチーヌドッグフードの商品一覧

またプッチーヌは、少食や好き嫌いの多い小型犬専用に作られたドッグフードです。

プッチーヌの対象犬種例

チワワ、ポメラニアン、トイプードル、パピヨン、ヨークシャーテリア、マルチーズ、ミニチュアシュナウザー、カニヘンダックスフント、ミニチュアピンシャーなど

少食の小型犬を対象としているため、200gの少量をさらに4パックに小包装されています。

小分けパックは1袋50gと少量なので、小型犬でも1日に食べ切れる分量なのは嬉しいポイント。

というのも、半生タイプのドッグフードは空気に触れるとどんどん硬くなるので、開封後は早めに食べきるのが鉄則です。

ちなみに、「プッチーヌ(半生・7歳からの高齢犬用・ささみ入り)」は、2つの選べるメニューとしてビーフ味とチーズ味が1袋に2パックずつ入っています。

これなら、ドッグフードに飽きやすいワンちゃんにも安心ですね。

ただ、ドッグフードの安全性の章でもお伝えしたとおり、プッチーヌは添加物の使用が多く、どのような品質の材料が使用されているか分かりません。

半生(セミモイスト)のドッグフードは歯の悪い高齢犬も食べやすいですが、愛犬にはおすすめできません。

硬いドッグフードが苦手な愛犬には、安全なドッグフードをふやかして与えることをおすすめします。

プッチーヌドッグフードの原材料

危険な材料を赤色、良い材料を緑色でチェックしています。

原材料

穀類(小麦粉、小麦グルテン、脱脂米糠)、肉類(鶏肉、鶏ささみ、牛肉)、脱脂大豆、糖類(砂糖、異性化糖、オリゴ糖)、フィッシュエキス、野菜類(パプリカ、ほうれん草パウダー、にんじん)、油脂類(動物性油脂、植物性油脂、フィッシュオイル、米胚芽油)、ビール酵母、チーズ、コラーゲン、CoQ10、N-アセチルグルコサミン、プロピレングリコール、ミネラル類(カルシウム、リン、鉄、銅、亜鉛、ヨウ素)、ビタミン類(A、D、E、B1、B2、B6、B12、パントテン酸、ナイアシン、葉酸、コリン、イノシトール)、グリセリン、リン酸塩(Na)、保存料(ソルビン酸カリウム)、膨張剤、酸化防止剤(ビタミンC)

主原料の小麦と3番目に多く配合されている大豆は、アレルギーを起こしやすいので注意が必要です。

半生(セミモイスト)の柔らかい食感を保つために、保湿剤や膨張剤などの添加物が多く使用されているのも気になります・・。

原材料で気になること

その他にも、気になる原材料をチェックしましょう。

●血糖値を急上昇させる「異性化糖」に要注意!
プッチーヌには、ジュースの原料に多く使用されている「異性化糖(いせいかとう)」が配合されています。

●異性化糖(いせいかとう)とは?

異性化糖は、ブドウ糖果糖液糖や高果糖液糖などの総称。
エネルギー源である「ブドウ糖」と果物に多く含まれる「果糖」の含有量で、次のように分類されます。

【ブドウ糖果糖液糖】果糖の割合が50%未満
【果糖ブドウ糖液糖】果糖が50%以上~90%未満
【高果糖液糖】果糖が90%以上

異性化糖はブドウ糖と果糖が結合していないため、体内で分解する手間がない分、砂糖より血糖値を急上昇させる危険性があります。

血糖値の急上昇は、肥満や糖尿病のリスクを高めるため注意が必要です。

●猫に有害なプロピレングリコール配合
プッチーヌに配合されている「プロピレングリコール」は、ドッグフードの水分を保つ保湿剤の役割があるため、半生フードには欠かせない原材料です。

しかし、猫を飼っているお家はプッチーヌを放置してはいけません。

プロピレングリコールは犬の体には無害ですが、猫が誤って摂取すると赤血球に異常をきたす恐れがあります。

犬と猫の両方がいるお家は、たとえ猫が食べようとしていなくてもプッチーヌの誤食に注意しましょう。

つづいて、栄養バランスについて見ていきましょう。

プッチーヌドッグフードの栄養バランスは

プッチーヌのパッケージには、下記の成分表が表示されています。

プッチーヌの栄養成分

タンパク質:15%以上

脂質:4.5%以上

粗繊維:3.0%以下

灰分:6.0%以下

水分:40%以下

カルシウム:0.8%以上

リン:0.7%以上

リノール酸:0.7%以上

代謝エネルギー:240kcal/100g

犬のごはん塾では上記の成分表は使わず、ドッグフードに含まれる水分を差し引いた乾燥重量で栄養バランスをチェックします。

なぜならドッグフードに含まれる水分量は製品ごとにちがうため、水分を抜いた乾燥重量で栄養バランスを確認するほうが、他のドッグフードとのちがいが分かりやすくなるからです。

ちなみに乾燥重量はパッケージに記載されている成分表をもとに、下記の計算式で割り出します。

乾燥重量の求め方

乾燥重量=栄養素の値÷(100-フードの水分量)×100

プッチーヌの乾燥重量の値を見てみましょう。

プッチーヌドッグフードの乾燥重量の成分値

  • 粗タンパク質:25.0%
  • 脂質:7.5%
  • 粗繊維:5.0%
  • カルシウム:1.33%
  • リン:1.17%
  • リノール酸:1.17%

上記の値を「犬のごはん塾が示す栄養バランスの基準」にそって評価すると、下記のような評価結果となります。

プッチーヌドッグフードの栄養バランスの評価結果

プッチーヌドッグフードの栄養バランスの評価結果※ベストな数値は健康な成犬の目安です

栄養素 レベル
カロリー 低い
タンパク質 標準
脂 質 低い
粗繊維 やや高い
ミネラル 他 やや低い

『栄養バランスの基準』はこちら

カロリー(100gあたり)

低い
340kcal未満
やや低い
340~360kcal未満
標準
360~380 kcal未満
やや高い
380~400kcal未満
高い
400kcal以上

タンパク質

低い
22%未満
やや低い
22~24%未満
標準
24~27%未満
やや高い
27~29%未満
高い
29%以上

脂質

低い
10%未満
やや低い
10~12%未満
標準
12~15%未満
やや高い
15~17%未満
高い
17%以上

カルシウム

低い
0.7%未満
やや低い
0.7~1.0%未満
標準
1.0~1.8%以内
やや高い
1.8~2.2%未満
高い
2.2%以上

リン

低い
0.8%未満
やや低い
0.8~1.0%未満
標準
1.0~1.6%以内
やや高い
1.6~1.8%未満
高い
1.8%以上

カルシウム:リン比

適正値
1:1~2:1

粗繊維

低い
1.5%未満
やや低い
1.5~3%未満
標準
3~4.5%未満
やや高い
4.5~6%未満
高い
6%以上

ナトリウム

低い
0.1%未満
やや低い
0.1~0.3%未満
標準
0.3~0.5%未満
やや高い
0.5~0.7%未満
高い
0.7%以上

マグネシウム

低い
0.06%未満
標準
0.06~0.11%未満
高い
0.11%以上
栄養面の評価結果
  • 肉・魚由来の「良質なタンパク質」が少ない
  • オメガ6・オメガ3の不足に注意
  • 血糖値を急上昇させる「異性化糖」配合

栄養面のポイントを詳しく見ていきましょう。

肉・魚由来のタンパク質が少ない

犬の筋肉や皮膚、毛、骨などはタンパク質からできているため、食事からタンパク質をしっかり摂取させることが大切。

とくに肉や魚由来の動物性タンパク質には、体の成長や維持に欠かせない「必須アミノ酸」が10種類すべて含まれています。

しかし、プッチーヌ(半生・7歳以上)ドッグフードの主原料は穀類。第2原料に鶏肉などの肉類も使用されていますが、配合率は小麦や米糠のほうが多いです。

そのため、プッチーヌドッグフードのタンパク質は、良質なタンパク質である「動物性タンパク質」より必須アミノ酸が少ない「植物性タンパク質」の割合が多くなっています。

皮膚や毛の健康を守るオメガ3が少ない

毛並みや毛艶を良くしたり皮膚を健康に保つには、2つの油(オメガ6・オメガ3)が必要です。

プッチーヌドッグフードの原材料にも、オメガ6が含まれる鶏肉やオメガ3を補えるフィッシュオイルが配合されています。

ただ、ドッグフードに含まれる脂質量は7.5%と低め。(乾燥重量)

今まで与えていたドッグフードの脂質量が多い場合は、プッチーヌに急に切り替えると体内の脂質バランスが乱れて毛がパサついたり、肌が乾燥するなどの症状が起こる場合があります。

まとめ

「プッチーヌ」ドッグフードは、硬いドライフードを食べにくい高齢犬や好き嫌いの多いワンちゃんに人気のフードですが、愛犬にはまったくおすすめできません。

おすすめできない理由は・・

「添加物が大量に使用されている」
「原材料がヒューマングレード(食品と同レベル)か分からない」
「主原料は犬が消化しにくい小麦である」
「粗悪な副産物(動物性油脂)が使用されている」など

悪い点をあげれば、キリがありません!

愛犬には安全性がはっきりと確認できる、無添加のドッグフードを選んであげましょう。

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