ユーカヌバを愛用するブリーダーさんもいますが、酸化防止剤に人工添加物の「BHA」と「没食子酸プロピル」が使用されています
公式サイトには、「安心」と「安全」を徹底的に追求すると記載されていますが、安全面に不安を感じます・・
さらに詳しい内容について、ドッグフードの安全性から見ていきましょう。
ブリーダーにも愛用者が多い「ユーカヌバ ドッグフード」。
アメリカやヨーロッパのケネルクラブ(犬種の認定やドッグショーを開催する団体)から高い評価を受けており、世界中で支持されています。
今回は、「ユーカヌバ(成犬・小型犬用)ドッグフード」の安全性・栄養バランスを徹底的にチェックしていきましょう。
【 総合評価 】
1 点
【安全性の評価結果】では、愛犬が毎日安心して食べられるかをチェックし、【栄養バランスの評価結果】では、愛犬に必要な栄養がバランス良く含まれているか分析しています。
それでは、ユーカヌバ(成犬・小型犬用)ドッグフードの「安全性」と「栄養バランス」をチェックしましょう。
ユーカヌバドッグフードの安全性
チェック項目 | 評価 |
---|---|
人工添加物 | ×使用 |
原料の品質 | ×不明 |
4Dミート | ×不明 |
副産物 | ×使用 |
主原料 | 〇肉類 |
ユーカヌバドッグフードの栄養バランスの評価結果
※ベストな数値は健康な成犬の目安です
栄養素 | レベル |
---|---|
カロリー | 高い |
タンパク質 | やや高い |
脂 質 | 高い |
粗繊維 | やや低い |
ミネラル 他 | 標準 |
→ 『ユーカヌバ(成犬・小型犬用)の栄養バランス』を詳しく見る
ユーカヌバを愛用するブリーダーさんもいますが、酸化防止剤に人工添加物の「BHA」と「没食子酸プロピル」が使用されています
公式サイトには、「安心」と「安全」を徹底的に追求すると記載されていますが、安全面に不安を感じます・・
さらに詳しい内容について、ドッグフードの安全性から見ていきましょう。
ユーカヌバドッグフードの安全性
チェック項目 | 評価 |
---|---|
人工添加物 | ×使用 |
原料の品質 | ×不明 |
4Dミート | ×不明 |
副産物 | ×使用 |
主原料 | 〇肉類 |
『安全性の基準』はこちら
添加物
無添加、自然由来の酸化防止剤のみ | |
添加物を使用(要注意の添加物以外) | |
要注意の添加物を使用 |
原料の品質
ヒューマングレード(人が食べられる品質)の表示あり | |
ヒューマングレードの表示なし(副産物不使用) | |
ヒューマングレードの表示なし(副産物使用) |
4Dミート(病気や死んだ家畜の肉)
不使用の表示あり(ヒューマングレード) | |
不使用の表示なし(副産物不使用) | |
不使用の表示なし(副産物使用) |
副産物(○○エキス・○○ミール)
不使用(ヒューマングレードの表示あり) | |
使用(使用した家畜の種類や部位が確認できる) | |
使用(使用した家畜の種類や部位が不明) |
主原料
肉か魚が50%以上、又は第1と第2原料が肉か魚 | |
第1原料が肉か魚で、第2原料は穀物 | |
第1原料が穀物(トウモロコシ、小麦、米) |
ユーカヌバは、安全性を判断する5つのポイント(添加物・品質・4Dミート・副産物・主原料)のうち、主原料をのぞく4点が最低評価の×です。
また、評価結果が○の主原料にも気になる点があります。
それぞれの注意点を1つずつ見ていきましょう。
●添加物
ユーカヌバの原材料には、人工添加物のBHAと没食子酸プロピルが酸化防止剤として使用されています。
現在は、ドッグフードや一部の食品(食用油、マーガリン、魚介冷凍品など)に使用が認められています。
ただ、大量摂取すると発がんに悪影響を与える危険性が、動物実験で確認されています。
■没食子酸プロピル(ぼっしょくしさんプロピル)
没食子酸プロピルもBHAと同じく、ドッグフードや食用油、バターなどの酸化防止剤に使用されています。
没食子酸プロピルは微量の摂取でも、体重増加の阻害、肝臓や甲状腺の肥大、脾臓のうっ血を引き起こす危険性があります。
また、遺伝子異常を起こして発がんのリスクを高める「変異原性」の影響にも注意が必要です。
このように、BHAと没食子酸プロピルは体への影響に心配な点があることから、犬のごはん塾では「絶対に避けたい添加物」として注意を促しています。
そのため、BHAと没食子酸プロピルが使用されているユーカヌバは、愛犬におすすめできません。
愛犬は毎日同じドッグフードを食べ続けます
そのため体への影響が心配な添加物(BHA・没食子酸プロピルなど)は、できるだけ避けましょう!
●原材料の品質(4Dミート・副産物)
ユーカヌバの公式サイトには・・
「高品質のフードを提供」
「徹底的に品質の安心と安全を追求・・」
の記載がありますが、「ヒューマングレード」や「食品と同じ高品質な材料を使用」のように具体的な表示はありません。
そのため安価なドッグフードの原材料に多い、「4Dミート(病気・死亡した家畜)」や家畜の血液や羽、ひづめまで丸ごと使用した粗悪な「副産物」が含まれている可能性があります。
ユーカヌバが主張する高品質の基準がわからない限り、原材料の安全性には不安が残ります。
ユーカヌバは、「ヒューマングレード」や「人間基準を採用」など、原材料の品質に関して具体的な表示がありません!
具体的な基準がないと、安全性が判断できないため不安です・・
●主原料
ユーカヌバ(成犬・小型犬用)の主原料は「肉類(鶏、七面鳥)」なので、タンパク質をしっかり摂取できる点は評価できます。
ただ「鶏肉」と表示せず、「肉類」と表示している点が気になります・・。
肉類と表示される場合は、鶏の筋肉部分のほかに家畜の内臓や血液、骨、羽などが原料の「副産物」が含まれているケースがほとんど。
ちなみに、公式サイトにもタンパク源の1つとして、「鶏副産物粉」を使用の記載があります。
参考サイト:健康を維持するための栄養と原材料の関係
鶏の骨や内臓にも栄養が含まれているので、原材料に使用することは問題ではありません。
しかし、ユーカヌバは原材料の品質(ヒューマングレード・人間基準など)がわからないので、副産物の原料には「4Dミート(病気・死亡家畜)」が使用されている可能性があります。
対応年齢・酸化防止対策など
フードの対応年齢 | 1歳以上 |
酸化防止剤 | BHA・没食子酸プロピル |
穀物 | 小麦・とうもろこし |
原産国 | ポーランド |
価格(1袋/800g) | 1,382円(税込) |
内容量の種類 | 800g・2.7kg・7.5kg |
購入方法 | 公式サイト |
※Amazon参考価格
ユーカヌバは犬種・年齢・体のケア(皮膚・関節・お腹)など、24種類のバリエーションが展開されています。
1袋15kgのブリーダー専用フードもありますが、ドライフードは袋を開けた瞬間から酸化が進むので大袋はおすすめできません。
ドッグフードは1ヶ月以内に食べ切れる容量を選びましょう。
また種類が豊富な点は良いですが、どの種類にも酸化防止剤としてBHAと没食子酸プロピルが使用されています。
ちなみにユーカヌバ(成犬・小型犬用)のフードの大きさは、小さくて噛みやすい小粒。歯垢・歯石の沈着を防止する特殊な形になっています。
危険な材料を赤色、良い材料を緑色でチェックしています。
肉類(鶏、七面鳥)、小麦、とうもろこし、動物性油脂(オメガ6不飽和脂肪酸)、とうもろこし粉、米、大麦、ビートパルプ、加水分解タンパク(鶏、七面鳥)、魚油(オメガ3不飽和脂肪酸)、フラクトオリゴ糖、ポリリン酸ナトリウム、ミネラル類(Cl、K、Na、Zn、Mn、Fe、Cu、I、Se)、ビタミン類(A、D3、コリン、E、パントテン酸カルシウム、ナイアシン、B6、B1、B2、ビオチン、葉酸、B12)、酸化防止剤(BHA、没食子酸プロピル)
主原料は鶏肉ですが、消化不良を起こしやすい穀物(とうもろこし・小麦・米)の割合が多いです。
また酸化防止剤には、体への影響が不安な人工添加物(BHA・没食子酸プロピル)が使用されています。
ユーカヌバ(成犬・小型犬用)の原材料で、気になる点をチェックします。
●副産物が多い!
ユーカヌバの原材料にある「肉類」「動物性油脂」「加水分解タンパク」は、食用に利用できない家畜の内臓や血液、骨、ひづめ、羽などから作られた「副産物」です。
鶏の骨や内臓にも栄養が含まれていますが、ユーカヌバは「ヒューマングレード(人間基準)」などの表示がないため、副産物の原料には4Dミート(病気・死亡した家畜)が使用されている可能性があります。
●ビートパルプの残留薬剤が心配・・
ビートパルプは、砂糖の原料であるビート(別名サトウダイコン・テンサイ)の絞りカスです。腸内環境を整える食物繊維が豊富に含まれています。
ただ、ビートパルプは製造工程で硫酸系の薬剤が使用されている場合があります。
なお、薬剤を使用しない「圧力製法」のビートパルプもありますが、ユーカヌバはビートパルプの製法について何も触れていません・・。
そのため、残留薬剤の不安が残ります。
●魚油は肌荒れ・毛並みの改善効果がある
魚油には、「抗炎症作用」のオメガ3が豊富に含まれています。
肌荒れや毛並みの改善に欠かせない油の1つです。
●腸内環境を整える「フラクトオリゴ糖」配合
フラクトオリゴ糖は善玉菌のエサとなり、善玉菌を活性化させる働きがあります。
それにより腸内環境の改善が期待できます。
つづいて、栄養バランスについて見ていきましょう。
ユーカヌバ(成犬・小型犬用)のパッケージには、下記の成分表が表示されています。
犬のごはん塾では上記の成分表は使わず、フードに含まれる水分を差し引いた乾燥重量で栄養バランスをチェックします。
なぜならフードに含まれる水分量は製品ごとにちがうため、水分を抜いた乾燥重量で栄養バランスを確認するほうが他のフードとのちがいが分かりやすくなるからです。
ちなみに乾燥重量はパッケージに記載されている成分表をもとに、下記の計算式で割り出します。
乾燥重量=栄養素の値÷(100-フードの水分量)×100
ユーカヌバ(成犬・小型犬用)の乾燥重量の値を見てみましょう。
ユーカヌバドッグフードの乾燥重量の成分値
上記の値を「犬のごはん塾が示す栄養バランスの基準」にそって評価すると、下記のような評価結果となります。
ユーカヌバドッグフードの栄養バランスの評価結果
※ベストな数値は健康な成犬の目安です
栄養素 | レベル |
---|---|
カロリー | 高い |
タンパク質 | やや高い |
脂 質 | 高い |
粗繊維 | やや低い |
ミネラル 他 | 標準 |
『栄養バランスの基準』はこちら
カロリー(100gあたり)
タンパク質
脂質
カルシウム
リン
カルシウム:リン比
粗繊維
ナトリウム
マグネシウム
栄養面のポイントを詳しく見ていきましょう。
ユーカヌバ(成犬・小型犬用)の原材料には、小麦やとうもろこしなどの穀物が多く使用されています。
ユーカヌバ(成犬・小型犬用)に使用されている穀物
これらの穀物をすべて合わせると、主原料の肉類(鶏、七面鳥)より配合が多くなる可能性があります。
犬は肉食中心のオオカミ(犬の祖先)の影響から、穀物より肉や魚のほうがスムーズに消化できます。
ただ、ドッグフードに含まれる穀物は、製造過程によって犬の体内でも消化できる状態(アルファ化)なので、少量であれば問題ありません。
しかし、犬の筋肉や皮膚、毛などに欠かせない「10種類の必須アミノ酸」は、穀物より肉や魚を摂取するほうが効率よく補えます。
ユーカヌバ(成犬・小型犬用)は穀物の割合が多いため、肉・魚由来の良質なタンパク質が十分ではありません。
小型犬は華奢な骨格のため、足腰の関節を痛めやすいです。
とくに、膝のお皿が関節のくぼみから外れる「膝蓋骨脱臼(しつがいこつだっきゅう・パテラ)」を起こしやすいので、関節ケアは普段からおこなうことが大事。
しかし、ユーカヌバ(成犬・小型犬用)には関節を強化するグルコサミンやコンドロイチンなどの有効成分は配合されていません。
ユーカヌバは、ブリーダーに愛用者も多いと聞きますが、フードの中身は本当に愛犬の体のことを考えて作られているのか、疑問な点が多かったです。
犬の体に不要な添加物(BHA・没食子酸プロピル)が酸化防止剤の使用されていたり、原材料の品質レベルが明確に表示されていないなど、これでは愛犬に安心して与えられません。
「ブリーダー愛用」という言葉に惑わされずに、愛犬にはもっと安全で安心して与えられるドッグフードを選んであげましょう。
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