【ペットフード販売士が徹底調査】アボ・ダームの良い点・悪い点がひと目で分かる!成分・材料・本当の評価は?

【ペットフード販売士が徹底調査】アボ・ダームの良い点・悪い点がひと目で分かる!成分・材料・本当の評価は?

「アボ・ダーム」は、原材料に犬が食べてはいけないアボカドを使用したドッグフード。

肌荒れや毛並み、涙やけなど改善に良いという口コミもありますが・・

「本当に体に良い効果があるのか」「アボカドの危険性は大丈夫なのか」が疑問です。

それでは、この2つの疑問を踏まえて「アボ・ダーム オリジナルビーフドッグフード」の安全性と栄養面をチェックしていきましょう。

【 総合評価 】

総合評価3点

3 点

→ ドッグフードの選び方・基準」をさらに詳しく見る

アボ・ダーム ドッグフードの評価結果

●ドッグフードの評価結果について・・
犬のごはん塾では、ドッグフードの評価基準として「安全性」と「栄養バランス」を中心に評価しています。

【安全性の評価結果】では、愛犬が毎日安心して食べられるかをチェックし、【栄養バランスの評価結果】では、愛犬に必要な栄養がバランス良く含まれているか分析しています。

それでは、アボ・ダームドッグフードの「安全性」と「栄養バランス」をチェックしましょう。

アボ・ダームドッグフードの安全性

チェック項目評価
人工添加物不使用
原料の品質不明
4Dミート表示なし
副産物不使用
主原料乾燥ビーフ
安全性の評価結果
  • 酸化防止剤、防虫剤、防カビ剤不使用
  • 原材料がヒューマングレードであるか不明
  • 第1原料は牛肉だが、第2・3原料は穀物

→ 『アボ・ダーム オリジナルビーフの安全性』を詳しく見る

アボ・ダームドッグフードの栄養バランスの評価結果

アボ・ダームドッグフードの栄養バランスの評価結果※ベストな数値は健康な成犬の目安です

栄養素 レベル
カロリー 低い
タンパク質 やや低い
脂 質 標準
粗繊維 標準
ミネラル 他 標準
栄養面の評価結果
  • 肥満ぎみの愛犬にも安心な低カロリー
  • おなかの調子を整える乳酸菌配合
  • 関節ケアのグルコサミン・コンドロイチンの配合なし

→ 『アボ・ダーム オリジナルビーフの栄養バランス』を詳しく見る

チェックポイント!

酸化防止剤や防虫剤などの人工添加物は使用されていません

ただ、原材料の品質がヒューマングレード(人間基準)であるかは不明です・・

さらに詳しい内容について、フードの安全性から見ていきましょう。

アボ・ダームドッグフードの安全性の評価結果

アボ・ダームドッグフードの安全性

チェック項目評価
人工添加物不使用
原料の品質不明
4Dミート表示なし
副産物不使用
主原料乾燥ビーフ

『安全性の基準』はこちら

添加物

◎ 無添加、自然由来の酸化防止剤のみ
△ 添加物を使用(要注意の添加物以外)
× 要注意の添加物を使用

原料の品質

◎ ヒューマングレード(人が食べられる品質)の表示あり
△ ヒューマングレードの表示なし(副産物不使用)
× ヒューマングレードの表示なし(副産物使用)

4Dミート(病気や死んだ家畜の肉)

◎ 不使用の表示あり(ヒューマングレード)
○ 不使用の表示なし(副産物不使用)
× 不使用の表示なし(副産物使用)

副産物(○○エキス・○○ミール)

◎ 不使用(ヒューマングレードの表示あり)
△ 使用(使用した家畜の種類や部位が確認できる)
× 使用(使用した家畜の種類や部位が不明)

主原料

◎ 肉か魚が50%以上、又は第1と第2原料が肉か魚
○ 第1原料が肉か魚で、第2原料は穀物
△ 第1原料が穀物(トウモロコシ、小麦、米)

アボ・ダームドッグフードの安全性は?

アボ・ダームは、安全性を判断する5つのポイント(添加物・品質・4Dミート・副産物・主原料)は、ほぼ合格ラインです。

ただ、原材料の品質などで気になる点もありますので、1つずつチェックしていきましょう。

●添加物

アボ・ダームの原材料には、酸化防止剤や防虫剤、防カビ剤などの人工添加物は一切使用されていません。

●アボ・ダームには、下記の添加物は使用されていません!

  • 着色料
  • 保存料
  • 防虫剤
  • 防カビ剤
  • 増粘剤
  • 保湿剤
  • 発色剤
  • 酸化防止剤(BHA・BHTなど)
  • pH調整剤

これらの添加物の中には、アレルギーを引き起こしたり発がんに影響を与える危険なものがあります。

また、安価なフードの多くはフードの見栄えや風味をごまかすために、犬が口にする必要のない着色料や発色剤などを多用する粗悪品もあります。

それに対して、アボ・ダームはフードの酸化防止対策にも添加物は使用されていません。

アボ・ダームはビタミンCやビタミンEがもつ抗酸化成分を利用して、安全にフードの酸化を防いでいます。

チェックポイント!

アボ・ダームは人工添加物不使用!
発がん性が疑われる酸化防止剤や着色料などは、一切含まれていません

●原材料の品質(4Dミート・副産物)

安全なドッグフードを見分けるポイントの1つが、原材料の品質です。

なぜなら、ドッグフードは家畜(ウシ・ブタ・ニワトリなど)のエサより安全基準が低いから。

そのためドッグフードの原材料には、人間の食品に使用が禁止されている4Dミート(病気・死亡した家畜)や、家畜の内臓や血液、羽、ひづめなどが丸ごと含まれる「副産物(チキンミール・動物油脂など)」が使用されている場合があります。

4Dミートや副産物といった粗悪な原料を避けるには、人が食べられる高品質な食材だけで作られた「ヒューマングレード(人間基準)」のフードを選ぶこと。

しかし、アボ・ダームは原材料の品質について「ヒューマングレード」などの明確な表示がありません。

原材料には、副産物(キンミール・動物油脂など)が使用されていない点は評価できますが、原材料の品質に関する表示がないため、完全には安心できません。

チェックポイント!

家畜の内臓や羽、ひづめなどを利用した「副産物」の使用はなし!

ただ、「ヒューマングレード」などの品質表示がないのが、少し不安に感じます・・

●主原料

アボ・ダーム(オリジナルビーフ)の主原料は、乾燥ビーフ。

牛肉をはじめ肉や魚に含まれる動物性タンパク質は、植物性タンパク質(小麦・大豆など)より消化吸収されやすい特徴があります。

また動物性タンパク質には、体の成長や維持に欠かせない「必須アミノ酸」が10種類すべて含まれています。

ちなみに第1原料は乾燥ビーフですが、第2~4原料に使用されているのは、すべて穀類(玄米・白米・オートミール)。

穀類の総合計が、乾燥ビーフの割合を超えていないかが、少し気になります・・。

チェックポイント!

主原料は良質なタンパク質が豊富な乾燥ビーフ!

ただし穀類もたくさん使用されているので、植物性タンパク質を摂取する割合も高いです

対応年齢や酸化防止対策、価格について

対応年齢・酸化防止対策など

フードの対応年齢全年齢OK
酸化防止対策ビタミンC・ビタミンE
穀物玄米・白米
原産国アメリカ
価格(1袋/800kg)1,695円(税込)
内容量の種類800g・2.4kg・5.6kg・12kg
購入方法公式サイト

※Amazon参考価格

犬種・年齢・健康ケアなどの種類が豊富

今回はチェックしている、「アボ・ダーム オリジナルビーフ(小粒)」は、全年齢(オールステージ)対応のドッグフードです。

他にもさまざまな種類がありますが、オリジナルビーフだけ小粒と中粒があります。

なお、オリジナルビーフ以外の種類はつぎのとおりです。

●アボ・ダームの種類

  • 全犬種対応
    ・アボ・ダーム オリジナルビーフ(小粒・中粒/全成長段階対応)
    ※今回チェックしているフード

    ・アボ・ダーム オリジナルチキン(全成長段階)

    ・アボ・ダーム パピー(幼犬/妊娠・産後の母犬用)

    ・アボ・ダーム ラム&ライスパピー(成犬~高齢犬用)

    ・アボ・ダーム ライト(肥満犬/高齢犬用)

    ・アボ・ダーム シニア(高齢犬用)

    ・アボ・ダーム ジョイントヘルス(成犬~高齢犬用)

  • 小型犬(体重9kg以下)専用
    ・アボ・ダーム スモールブリード パピー(幼犬/妊娠・産後の母犬用)

    ・アボ・ダーム スモールブリード アダルト(小型・成犬用)

    ・アボ・ダーム スモールブリード ラム(小型・成犬~高齢犬用)

    ・アボ・ダーム スモールブリード ターキー(小型・成犬~老犬用)

    ・アボ・ダーム スモールブリード シニア(小型・高齢犬用)

  • アレルギー対応(グレインフリー)
    ・アボ・ダーム リボルビングメニュー ダックレシピ(成犬~高齢犬用)

    ・アボ・ダーム リボルビングメニュー トラウトレシピ(成犬~高齢犬用)

    ・アボ・ダーム リボルビングメニュー ターキーレシピ(成犬~高齢犬用)

いずれも体に危険な人工添加物は使用されていません。

愛犬の犬種や年齢、好み、体調などにあわせて選べるのは、嬉しいですね。

●アボ・ダームは粒が大きい!?

アボ・ダーム オリジナルビーフの口コミで多いのが、「小粒の割に粒が大きい」という意見。

「アボ・ダーム オリジナルビーフ」のフードの粒は円形ではなく、三角や四角、五角形のいびつな形をしています。

製造時にフードを振動させて、規定サイズにカットしているということですが、完全に割り切れず大きなサイズのフードが混ざっている場合があるのです。

サイズの大きなフードは、パキンッと手で簡単に折れますが、「いちいち折るのが面倒・・」「愛犬が丸飲みすると危ない」などの声も上がっています。

愛犬には粒が大きそうな場合は、手で折るか、ぬるま湯でふやかしてから与えましょう。

アボ・ダームドッグフードの原材料

危険な材料を赤色、良い材料を緑色でチェックしています。

原材料

乾燥ビーフ、玄米、白米、オートミール、亜麻仁乾燥アボカド果肉、トマト繊維、鶏脂肪、ナチュラルフレーバー、塩化カリウム、塩、海藻、ビタミン(塩化コリン、ビタミンE、ビタミンC、ビオチン、ナイアシン、パントテン酸カルシウム、ビタミンA、ビタミンB2、ビタミンB1、ビタミンB12、ビタミンB6、ビタミンD3、葉酸)、ミネラル(硫酸亜鉛、硫酸鉄、鉄アミノ酸キレート、亜鉛アミノ酸キレート、セレニウム酵母、銅アミノ酸キレート、硫酸銅、硫酸マンガン、マンガンアミノ酸キレート、ヨウ素酸カルシウム)、乾燥ニシン、アボカドオイル、ローズマリーエキス、セージエキス、パイナップル、ラクトバチルス・アシドフィルス、ラクトバチルス・カゼイ、ビフィドバクテリウム・サーモフィラム、エンテロコッカス・フェシウム

●アボ・ダームのアボカドは安全!
アボ・ダームの最大の特徴が、原材料にアボカドが使用されていること。

一般的には「犬にアボカドを食べさせてはいけない」とされているため、アボカドを使用しても大丈夫なのか気になりますよね・・。

しかし、アボカドの品種すべてに毒性があるわけではなく、さらに毒性のある品種のアボカドでも毒が含まれているのは、皮や種、枝、葉などの食用に適さない部分ばかり。

「アボ・ダームに使用されているのは果肉とオイルだけなので、毒性の心配はない」と、アボ・ダームの公式サイトできちんと回答されています。

参考サイト:アボ・ダーム公式サイト

●お腹の調子を整える善玉菌配合
アボ・ダームには、お腹の調子を整える善玉菌が配合されています。

  • ラクトバチルス・アシドフィルス菌
    腸内環境を整える善玉菌の1つ。
    整腸作用のほかに、免疫機能の促進、サルモネラ菌などの病原菌の増殖を抑える働きがあります。
  • ラクトバチルス・カゼイ菌
    乳酸菌の1つ。
    タンパク質を分解する能力が高く、お腹の調子を整えます。
  • ビフィドバクテリウム・サーモフィラム
    腸内環境を良好に保つ、ビフィズス菌の1つ。
  • エンテロコッカス・フェシウム
    乳酸菌の1つ。
    善玉菌の中でもっとも増殖するスピードが早いがん細胞を抑制する働きもあります。

ちなみに、アボ・ダームで涙やけが改善したという声もありますが、その理由にはこれらの善玉菌が影響しているとも考えられます。

なぜなら、涙やけはドッグフードの消化不良が原因で、症状が悪化する場合があるからです。

そのため、アボ・ダームには腸内環境を整える乳酸菌類が含まれていることから、消化不良を起こしにくく体内の老廃物をスムーズに排出できる結果、涙やけが改善されるとも考えられます。

ただ、ドッグフードの相性は愛犬によってバラバラです。そのためアボ・ダームで涙やけが改善されるワンちゃんもいれば、まったく効果のないワンちゃんもいます・・。

●毛並み・毛艶を良くする亜麻仁
原材料の5番目に多く配合されている亜麻仁(あまに)は、皮膚や毛を健康に保つ「オメガ3」が豊富に含まれています。

アボ・ダームは「健康な皮膚・被毛をサポート」と掲げているだけあって、亜麻仁が原材料の上(使用量の多い順に表示されます)に表示されているのは、さすがです。

オメガ3は抗炎症作用があるので、毛艶や毛並み、肌荒れの改善が期待できます。

つづいて、栄養バランスについて見ていきましょう。

アボ・ダーム ドッグフードの栄養バランスは?

アボ・ダーム オリジナルビーフのパッケージには、下記の成分表が表示されています。

犬のごはん塾では上記の成分表は使わず、フードに含まれる水分を差し引いた乾燥重量で栄養バランスをチェックします。

なぜならフードに含まれる水分量は製品ごとにちがうため、水分を抜いた乾燥重量で栄養バランスを確認するほうが他のフードとのちがいが分かりやすくなるからです。

ちなみに乾燥重量はパッケージに記載されている成分表をもとに、下記の計算式で割り出します。

乾燥重量の求め方

乾燥重量=栄養素の値÷(100-フードの水分量)×100

アボ・ダームの乾燥重量の値を見てみましょう。

アボ・ダームドッグフードの乾燥重量の成分値

  • 粗タンパク質:23.3%
  • 脂質:12.2%
  • 粗繊維:4.4%

上記の値を「犬のごはん塾が示す栄養バランスの基準」にそって評価すると、下記のような評価結果となります。

アボ・ダームドッグフードの栄養バランスの評価結果

アボ・ダームドッグフードの栄養バランスの評価結果※ベストな数値は健康な成犬の目安です

栄養素 レベル
カロリー 低い
タンパク質 やや低い
脂 質 標準
粗繊維 標準
ミネラル 他 標準

『栄養バランスの基準』はこちら

カロリー(100gあたり)

低い
340kcal未満
やや低い
340~360kcal未満
標準
360~380 kcal未満
やや高い
380~400kcal未満
高い
400kcal以上

タンパク質

低い
22%未満
やや低い
22~24%未満
標準
24~27%未満
やや高い
27~29%未満
高い
29%以上

脂質

低い
10%未満
やや低い
10~12%未満
標準
12~15%未満
やや高い
15~17%未満
高い
17%以上

カルシウム

低い
0.7%未満
やや低い
0.7~1.0%未満
標準
1.0~1.8%以内
やや高い
1.8~2.2%未満
高い
2.2%以上

リン

低い
0.8%未満
やや低い
0.8~1.0%未満
標準
1.0~1.6%以内
やや高い
1.6~1.8%未満
高い
1.8%以上

カルシウム:リン比

適正値
1:1~2:1

粗繊維

低い
1.5%未満
やや低い
1.5~3%未満
標準
3~4.5%未満
やや高い
4.5~6%未満
高い
6%以上

ナトリウム

低い
0.1%未満
やや低い
0.1~0.3%未満
標準
0.3~0.5%未満
やや高い
0.5~0.7%未満
高い
0.7%以上

マグネシウム

低い
0.06%未満
標準
0.06~0.11%未満
高い
0.11%以上
栄養面の評価結果
  • 肥満ぎみの愛犬にも安心な低カロリー
  • おなかの調子を整える乳酸菌配合
  • 関節ケアのグルコサミン・コンドロイチンの配合なし

栄養面のポイントを詳しく見ていきましょう。

「低カロリー・低タンパク」の栄養バランス

アボ・ダームは主原料に牛肉(乾燥ビーフ)が使用されていますが、フードの栄養バランスは「低カロリー・低タンパク」。

肥満ぎみの愛犬もカロリーを気にせず、食べられます。

ただ、牛肉(乾燥ビーフ)が主原料に使用されているにもかかわらず、タンパク質の割合が低いということは、第2~4原料の穀類(玄米・白米・オートミール)の割合が多いように感じられます。

軟骨成分のグルコサミン・コンドロイチンの配合なし

犬は足腰の関節に負担がかかりやすく、加齢とともに関節痛に悩まされる愛犬も多いです・・。

なお、関節ケアで有効なのは、軟骨成分のグルコサミ」や適度な水分を保って軟骨を守るコンドロイチン、関節痛をやわらげるオメガ3です。

アボ・ダームには、オメガ3が豊富な亜麻仁は配合されていますが、軟骨を強化するグルコサミン・コンドロイチンは配合されていません。

まとめ

アボ・ダームドッグフードは、世界一栄養価の高い果物であるアボカドを使用した点は、ほかのフードには無い大きな特徴です。

がんやアレルギーに悪影響を与える人工添加物は使用されておらず、主原料も良質なタンパク質が豊富な牛肉(オリジナルビーフの場合)が使用されています。

そのため、市販のフードの中では平均レベル。
愛犬との相性が良ければ、与えても良いと思います。

ただ、原材料の品質について明確な表示がないのが気になります。

4Dミートや粗悪な副産物(家畜の内臓や羽、ひづめなどの再利用品)を避けるには、「ヒューマングレード」や「原材料は食品と同じ高品質なものを使用」などの表示があるフードのほうが安心です。

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